ハイキュー恋愛短編集 part4

孤爪研磨と。 ページ2

孤爪「…ごめんね、こんなこと付き合わせちゃって」

私は今、特に接点のないクラスメイトの孤爪くんと雑用をしている。プリントを5種類重ねて端っこをホチキスでとめるだけなのだが、意外とめんどくさい。

孤爪「ほんとはクロ…幼馴染みに頼もうと思ったんだけど、用事あるらしくて」
桜乃「いやいや、一応私クラス委員だし、もっと頼ってくれていいんだよ？」

孤爪くんは申し訳なさそうに下を向いて理由を述べてくれているけど、私頼られるのすごく好きだから全然構わない。…むしろ嬉しい。孤爪くんに頼られるなんて初めてで少し誇らしくもあった。

…ん？

桜乃「…あれ？なんで私？」
孤爪「…え？さっき自分でも言ってたじゃん、クラス委員だし、って…」

いや、それはそうなんだけど、…あれ？クラス委員って男女各1名なんだよね。男子のクラス委員に頼むのが一般的じゃない？男子のクラス委員はもうなんか the委員長 って感じのヤツだし、頼れば絶対やってくれるのに。

孤爪「…？」

私が考え込んで手を止めると、孤爪くんは顔を覗き込んできた。具合悪い？大丈夫？ なんて心配をしてくれているようだ。

桜乃「…いや、あのさ、特に理由ないかもだし答えなくてもいいけど…なんで男子クラス委員じゃなくて私なのかなーって」

再び手を動かしつつ、そう問う。…まぁ多分、近くにいたからとか、男子委員真面目っぽくて嫌いとか、そんな下らない…というか意味の無いことなんだろうけど。

孤爪「…どうせ一緒に作業するなら、好きな人との方が良くない？」

孤爪くんはフッと笑ってそう答えてくれた。

end

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