ハイキュー恋愛短編集

黒尾鉄朗と。2 (2) ページ6

…俺が思うに、Aは夜久の事が好きなんだろう。すぐに夜久の方に行ってしまう。

桜乃「衛輔先輩ってやっぱり優しいですねー！！」

遠くから聞こえるAの声。

…え、も、衛輔？衛輔先輩？え？
いつの間に名前呼びになってたんだ？

その時からか俺はもやもやしだしたんだ。

黒尾「おーいA〜」

特に用も無いのに夜久とAを離すため、Aを呼ぶ。俺こんなに意地悪いやつだったっけ。

桜乃「あ、はーい！それでは、衛輔先輩また後で！」

…衛輔先輩、の響きを聞くだけで顔をしかめてしまいそうになる。Aがこっちに走って来てるからなんとか堪えたけど。

桜乃「黒尾先輩、どうかしましたか？」
黒尾「…すごい気持ち悪いこと聞いてもいいか？」
桜乃「…？は、はい！」

…めんどくさい俺は心のもやもやを取ろうと本人に直接聞くことにした。

黒尾「A、なんでお前夜久のこと“衛輔先輩”って呼ぶんだ？」
桜乃「…あー、あ、あの！なんて言えば…その、あの…。えーっと、、、。」

Aはすごく焦ったようだった。何か俺に隠さなくちゃいけないことでもあるのだろうか。顔真っ赤にして。

黒尾「…あー、夜久と付き合ってる、とか？」

それしか思いつかない。というかこんな態度とられたら大抵それが思いつくだろう。

桜乃「あー！いえ、断じてそうではありません！はい！そんな！烏滸がましい…！」

これまた焦ったようで。

桜乃「…今日、一緒に帰りませんか。」

(続く)

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