翔んで流星街！【H×H】 (ページ12)

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翔んで11話ページ12

『…というわけで明日の朝ここを出発します。』

この世界に来てから早1ヶ月。

流星街での生活にもすっかり慣れて、体も元の世界にいた頃と同じくらいに動かせるようになった。

そして色々考えた結果、当面は“ハンターとしての“じーちゃんについて情報を集めることにした。

そもそもハンターという職に関してもあまりよくわかっていないから、まずはそこからなんだけどね…

兎にも角にも、情報を集めつつ色んな国を回ってこの世界のことも知っていく…まさしく一石二鳥の計画なのだ。

「急に改まってどうした？」

『いやー、ウヴォーにはこの1ヶ月ずっとお世話になりっぱなしだったからね。ちゃんとお礼言わなきゃと思って。本当にありがとうございました。』

「よせよ、照れるだろーが。」

『そうなの？(まんざらでも無さそう…)ウヴォーも用事が残ってるんでしょ？気を付けて行ってね。』

「あぁそれなんだけどよ、ここにいる間に忘れちまった…。」

『はい？マジで言ってる？』

「マジだ。」

『え、じゃあこれからどうすんの？！』

「思い出すまでお前と一緒にいる事にした。そんなわけだからよ、明日からもよろしくな！」

そんなキラッキラの笑顔でよろしくと言われたら『あ、うん、よろしく』としか言えないじゃん！

やれやれと思いつつスマホのアラームをセットする。

『んじゃあ明日は8時くらいに起きて出発ね。おやすみー。』

・

・

おやすみー、と言うとものの数秒で寝息が聞こえてきた。

「なんでコイツはこんなすぐに寝れるんだ？…それにしても可愛い顔して寝てやがるな……」

Aは横になるとすぐに寝る。
白くて柔らかそうな肌、長いまつ毛……普段も可愛らしい顔立ちではあるが、殊更寝ている時の顔は愛らしさが増すのだ。

この1ヶ月、ウヴォーギンにとってAの寝顔を眺めることが日課となっていた。

「……見てるとついつい触りたくなっちまうんだよな。」

寝ている彼女の頬に手を出しかけるが、慌てて元に戻す。

「俺の手は汚れきってるから触っちゃいけねえか…。」

そして懐からゴソゴソと携帯を取り出す。

「………よう、ノブナガか？俺だ。例の盗みの件だがよ、お前1人で行ってくんねえか？………悪りぃ急用が入ったんだ。……あ？急用は急用だ。……違ーよ！急用だっつってんだろ！……そういうことだ、じゃあな…。」

さてと、俺もそろそろ寝るか。

…おやすみ、A