翔んで流星街！【H×H】 (ページ11)

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翔んで10話ページ11

待って待って？！このカードに書いてある文字はじーちゃんが教えてくれた秘密の暗号だよ？

それをどうしてウヴォーが知ってるの？！？！

「あのなあ、流星街出身の俺でもさすがに文字は読めるぞ？」

『いやでも、これはじーちゃんが教えてくれた秘密の暗号で…』

「ぶわっははははは！！！秘密の…ヒヒッ……暗号って…ブフッ…腹痛え……！」

『笑いすぎでしょ！！何がそんなにおかしいのよ！！』

「グフッ…そんなこと言われたら…ククッ…誰だって笑うだろ…」

『もう、いい加減にして！！』

「痛ってててててて！！！わかった！悪かった！！」

ちょっとイラっときたから、軽―――く脇腹をつねってあげた。

『これが秘密の暗号じゃないなら何なの？』

「それはハンター文字って言ってな、この世界の共通語だ。」

『共通…語…。どうしてじーちゃんが知ってるの…。』

「そりゃあお前のじーさんが元々この世界の人間だからだろ。」

『そんな…。』

「お前の世界にハンターライセンスが存在してないなら、そのライセンスを持っていること自体がこの世界にいたっていう証になる。」

頭が全然追いつかない。

じーちゃんは元居た世界の人間じゃなかった？

じゃあ幼いころに亡くなった私の両親も？

私は？私はどっちの世界の人間なの？？

どうしてじーちゃんは本当のことを教えてくれなかったの？

どうして…。

不意に涙が頬を伝う。なんだろう、裏切られた気分で物凄く悲しい。

『……じーちゃん…どうして……。』

「ちょ、泣くなって！！な？？」

『………。』

「あ～～仕方ねえなあ！！」

『！！ウヴォー…？！』

急に体を持ち上げられたかと思えば肩車をされてしまった。

『なにやってんのよ？！』

「…ちっせえ頃はよ、泣く奴がいたらこうやってあやしてたんだ。こうしてやると皆すぐに泣き止むんだぜ。」

『私は子供じゃないのに…。』

「でも、もう泣いてないだろ。」

『…うん。』

ウヴォーに肩車をされながら、じーちゃんのことを思い出していた。

確かにじーちゃんは本当のことは何も教えてくれていなかった。

だけど…

もちろん、行けるなら助けに行くとも―――――

夢の中でこう言っていた時のじーちゃんは辛そうな、悲しそうな顔をしていた。

私がこの世界に来たのも、じーちゃんが真実を言わなかったことも、

きっと“意味”があるんだ。

なら私は……。

―――――――よし、決めた！！