翔んで流星街！【H×H】 (ページ2)

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翔んで1話ページ2

今日は成人式。

別にこれっぽっちも行く気はなかったけど、家の箪笥の奥からとっってもステキな振袖(じーちゃんが残してくれた)を見つけてしまったから…

『着たい…！着たすぎるぞ…！！』

もう演説は始まってる時間だろうし、そもそも演説なんか聞く気もないけど。

『…よし、あれだな。振袖着て散歩しよう。』

鮮やかな赤色が綺麗だけど、このハーフ顔に似合うかどうか…

『思ってたよりは似合ってるか。ヘアセットは不器用だからなー…適当にコテで巻いとこう。』

一応人並みには似合っていたので、いざ散歩に出発！

『今は演説の最中の筈だけど、みんな結構出歩いてんのねー。ん、あれは……』

みんな着飾っているけど、前方から一際目立つ集団が歩いてきた。

「あらぁ～？こんな所に外人さん♡ハロぉ～？」

クスクス聞こえる笑い声。一体何がおかしいんだか。

今まで色々されてきたけど、何ていうかなぁ…そんなことしてる暇があるなら他の事に時間使えよ！って思うんだよね。

「ちょっと、なに無視してんのよ！」

あー面倒くさい面倒くさい。早く通り過ぎようっと。

「待ちなさいよ！」

『…なんか用？神楽坂さん。』

「この私が話しかけてるのに無視するなんて…家なき子の癖にいい度胸してるわね。」

『いや、家はあるよ？』

「また生意気な口を…！卑しい身分のくせにわたくしの前を歩かないでくださる？」

『それは失礼しました。どーぞ、お通り下さい。』

はあー折角いい気分で散歩出来そうだったのに。
仕方なく道を譲る。

ヒソヒソしながら過ぎ去って行く集団。

やっと行ってくれたー、って安心したのも束の間だった。

ドンッッ！！！

『(危ない！！)』

後ろからの衝撃に耐えきれずに思いっきり前のめりでこけてしまった。

『痛た…何するのよ！』

「プッ、今の方がステキな格好でお似合いよ。」

神楽坂さんが近寄ってきて囁く。

「バーカ、ざまぁみなさい。アンタがいると迷惑なの。アンタも早くだーい好きなおじいちゃまの所に行っちゃえば？？フフッ」

流石にこれは許せない。久々に頭にきた。

『……はぁ？こっちが何もしないからって調子に乗りやがって…！！』

「なによその口の聞き方、気に入らないわ。もっと痛めつけてあげるわ！」

「まって雅！そこ危ないよ！」

「えっ？」

ここは道路のど真ん中。そしてこっちに向かってくるトラックが――