鳥籠の中の少女 Second Part.3 (ページ7)

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俺の声に反応してか俺より先に気付いていたか、俺達は全員その一点を見つめた。

商店街の明るさもあり、その何かが人物である事は直ぐに理解出来た。

そしてそれが、今にも崩れてしまいそうな、悲痛の表情を浮かべた黒子っちだった事も。

「てつ…？」

青峰がボソッと呟いた直後、俺は黒子っちに急いで駆け寄った。

「黒子っち！？え、どうしたんーー」

「テツヤ。澪はどこだ。」

俺と同時くらいに走ってきたのか、いつの間にか真横にいた赤司っちが絶対零度の瞳で俺の言葉を遮ってはそう問いただした。

黒子っちはその問いに涙を堪えるような表情で、グッと唇を噛み締めた。

後から来た青峰っちも紫原っちも、何かあった事を瞬時に理解したのか、見た事がないような深刻な表情で赤司っちの問いの答えを待つ。

「何か、澪にあったのか…？」

慌ててこちらに合流した緑間は、全員の顔を見ては焦った表情で呟いた。

「澪さんが、…………攫われ、ました…！！」

嫌な予感は当たりやすい。

俺は、手に持った澪っちのケータイを握りしめて絶望した。

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