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じっと見つめるこの深い瞳は
いつだって鼓動を早めるし吸い込まれそうになるけれど、

今だってそうなのだけれど、
Aはその瞳をしかと見つめ返してから

「テヒョンくんって、人が好きだよね。」

そう言うとつい笑みが零れた。


テヒョンくんがこてんと首を傾げた。


「友達や家族は勿論、一緒に働く人、初めて会った人にも。いつもこう、オープン。」


話しながらAは今までのことを思い返していた。
テヒョンくんは


「オープン?」


次は反対へと傾ける。


「前にミモザで泣いてた小さい男の子をあやしていたの、覚えてるかな。
あんな感じ。」

カコン、冷蔵庫の製氷機の音が鳴る。
Aはテーブルの上のお茶を流し込み、再び向き直る。


「あの時真っ先にまず屈んで男の子の視線に合わせてた。きっと、無意識に。
それからもずっと男の子の目線で接してたでしょ?

だから男の子嬉しそうだったけれど、テヒョンくんが本気で楽しそうだった。
私、それね、凄いなって思った。…いいな、って。」


人に自分の感情を上手く伝えられなくて
家族や親友以外の人と深く関わらないようにしてきたAに
じんわりと来るものがあった。


毛足の短いカーペットに置いていた手を膝に置き直す。


「いつもいつも、テヒョンくんの無垢なところに触れる度に癒されて勇気を貰って、
テヒョンくんに逢えたから私、色んな人とももっと向き合おうって思えた、
…ありがとう。」


ありがとうの後半、声が揺れた瞬間
視界が真っ白になってそれがテヒョンくんの服だと気付く前に、ちゅ、と、おでこに口付けされる。


「まってね。いま、ちゃんとがまん。してます。」


そう言って、ぎゅううと抱き締めてから
ふ、と整えるように息をつく。
それが色っぽくてぞくぞくする。
お次はAが息を整えてから口を開ける。


「日本を発つ日が決まったら
その日にち、私には知らせないでほしい、です。」


目の前の瞳がぴたりと止まる。


「Aちゃんが、

それが、いい?」


「うん…だからね、約束はしないでいいから、学祭、来れたら来てね。

ミモザに通う回数は増えるかもしれないけど、
約束はいらないから、会える時は、、」


「うん。」


次の言葉が繋がらなくて
テヒョンくんが頷いて
2人はどちらからともなく、唇を重ねた。

.


.



「どうしようか更に眠れない。」
回想の最中、生々しくその熱まで蘇りAはタオルケットを抱き締めた。

寝なくては。だって明日は、


.

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ぽるこ(プロフ) - ミキさん» 返信が大変遅くなりました!ミキさん、ありがとうございます!更新すると温かいコメントを届けて頂き、惚れそうです。笑 プライベートがひと段落ついたら後はストップ無しでエンディングまで書きます。どうか最後まで見守って下さい! (9月23日 21時) (レス) id: 0ba6c9eae1 (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - うわぁ〜、また想像を掻き立てられる…(笑)。主人公ちゃんが、真摯に自分の想いを伝えようとしているところに何だかじわっと胸にくるものがありますが、テヒョン君は思わず抱きしめたくなっちゃったのですね!じんわりとドキドキの両方をありがとうございます♪ (9月16日 0時) (レス) id: be38181257 (このIDを非表示/違反報告)
ぽるこ(プロフ) - 10969さん» そうなのです。昨日で丁度1年でした。こんなに長く書いてるなんて…驚きです。1年経ったことを気付いて下さるなんて、そして温かいお言葉を添えて頂けて、じいんときております。こちらこそ、感謝致します!色をさす、とはなんと素敵なお言葉でしょう。幸せです。 (9月12日 14時) (レス) id: 0ba6c9eae1 (このIDを非表示/違反報告)
10969(プロフ) - このお話を書かれ始めてから、今日で一年なんですね。いつもぽるこさんの綺麗すぎる描写に憧れに近い気持ちで読ませていただいています。素敵なお話で癒やしてくださって、生活に小さな色を指してくださってありがとうございます。このお話に出会えたこと、感謝します。 (9月11日 22時) (レス) id: 6d03a2257a (このIDを非表示/違反報告)
ぽるこ(プロフ) - たきゆさん» お母様絶対絶対可愛い筈です。可愛いだけでは無い面もあるかもしれませんよね。これからの展開、見守ってくださると思うと百人力で突き進めます。コメント、ありがとうございます! (9月8日 23時) (レス) id: 0ba6c9eae1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽるこ | 作成日時:2019年8月25日 16時

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