ふたりきりにしてくれないの？ ページ15
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韓国、2日目の朝。
今日も晴れ。
昨日よりは最高気温が上がらないそうだ。
朝一、ホテルで朝食ブュッフェを済ませた後
あやのはまたばしっとスーツに着替え、
髪をまとめてから
「釜山デート話、楽しみにしてるわ。」
そう言い残し、部屋を後にした。
9時半。
栗野さんと2人、互いの持ち物や服装、髪型をチェックしてからロビーに向かう。
2人を待つ人がいるのだ。
ロビーのソファーでイヤフォンを聴くその姿。
「ジミンくん！」
声をかけると、
目深に被ったキャップを少しだけ上げて
「Aちゃん、おはよう。なんかひさしぶりだね？」
柔らかく笑って言う。
その愛嬌のある人懐こい笑顔に、
実際に会うのは本当に久し振りだなとAは気付く。
ジミンくんは続けて横の栗野さんに
「はじめまして。グギのかのじょさんだよね？」
そう言うと、立ち上がる。
「さぁてと、いこっか。プサン、あ、ちなみに
ぼくのふるさとでもあるんだけどね。」
弧を描く瞳に、ピンクの髪がかかる。
高速鉄道で2時間半。
高速鉄道は、日本でいう新幹線のようなもの。
向かい合わせにした席では
ジミンくんが高校時代の話をしてくれたり、仕事の舞台やダンスの話をしてくれたり。
なんだかんだと話を盛り上げてくれて
時間はあっという間だった。
最初は緊張していた栗野さんも、ジミンくんにはすっかり安心した様子だ。
さり気ない気配りも、自然と和ませる空気も
これは天性のものかなとAは観察するように見ていた。
ジョングクくんの故郷である釜山に行ってみたい。
という栗野さんの希望。
まさかこんなスペシャリストが案内役を買って出てくれるとは。
丁度仕事も休みになった、らしい。
そして昨晩、遂に折り返してきたジョングクくんからの電話。
どうやら既に釜山にいるのだそうで、着いたら合流しようという話になった、らしい。
ジョングクくんに会えると決まった栗野さんは昨夜なかなか寝付けず、
化粧のりが悪いと嘆いていた。
想像していたよりずっと大きく綺麗な釜山駅に着き、改札を出て長い階段を降りる。
「ちょっとまってね。たぶんもうついてるから。」
ジミンくんが足を進める先、
道路沿いに1台の黒い車が停まっている。
すると、その車から出てきた人。
ジョングクくんと車というのが予想外で、挨拶もそこそこに
「ジョングクくん、運転するんだね！」
声をかけるとそのきらっきらした目で見つめられる。
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ミキ(プロフ) - えっ、えっ！ぽるこさん、私なんかにそんなお言葉(感涙)…冥土の土産にしますっ！6章のラスト！！大好きな感じですっ。ぽるこさんの言う、勝手に登場人物達が動いてる感覚？言葉が降りてきてるのですね！まさに神がかってる！噛み締めて読んで、余韻に浸ってます♪ (2019年8月25日 23時) (
レス) id: be38181257 (このIDを非表示/違反報告)
ぽるこ(プロフ) - リオさん» まだ楽しめる、その様に受け止めて頂けましたか…涙。一体いつ終わるのかと作者すら感じている中なんだか救われました。ある意味生きもの、正にそれです。要は作者が1番楽しんでるのです。とても素敵な目の醒めるコメント、感謝します。 (2019年8月25日 16時) (レス) id: 0ba6c9eae1 (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - 次章もまだまだ楽しめるんですね！うれしいです！作者様の仰る事分かります。登場人物が勝手に動くというやつです。この作品読んでると脳内で勝手に映像化されますもん。ある意味生きものなのでしょうね。それぞれに心がありますし。とても素敵な作品ですね。 (2019年8月25日 9時) (レス) id: ba173bb279 (このIDを非表示/違反報告)
ぽるこ(プロフ) - ミキさん» ミキさんの綴るお話が読んでみたいと思う作者です。いつも胸に響くコメントの文面、作者には勿体無い位。温かい応援をありがとうございます。最終章でお待ちしてますね！ (2019年8月25日 1時) (レス) id: 0ba6c9eae1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽるこ(プロフ) - マミさん» 作者も、早くラストを迎えたいような迎えたくないような、そんな中亀のように進めております。温かいコメントを胸に更新頻度を上げつつ突き進みますね！ありがとうございます！ (2019年8月25日 1時) (レス) id: 0ba6c9eae1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽるこ
| 作成日時：2019年5月20日 19時
