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トイレに入ろうとした時、
「神崎さんってさ、」
中から甲高い声がして、足が止まる。
私の、こと?
「なんであんなに偉そうなの?特待生だから?」
「なんか見下されてる感じだよね。」
ああ、私のことだ。
Aは引返そうと、向きを変えた。
「でもこの間はうけたよね、グループ発表。」
「あー、神崎さんのせいで大変だったやつ?」
声の主は二人らしい。
グループ発表と聞こえ、思わずまた足が止まる。
聞いてはいけない気がする。
「資料なくした、って。取られたのにね〜。」
え、
「あー、…あれはやっぱり…流石にちょっと可哀想じゃない?」
「いい気味でしょ、あんなにぺこぺこ頭下げて。
たまには痛い思いすればいいんだって。」
そこまで聞いて
Aはつかつかとトイレに入った。
文字通り、ぎょっ、として振り返る二人は
同じクラスの現役組の子達だった。
知ってる顔を見て胸が痛くなる。
「取ったの?」
「え、なに、」
「あの時、資料盗んだの?」
「なに、なんの、はなし、」
しどろもどろ。だ。
「ボイスレコーダーに録ったけど。まだしらばっくれる?」
嘘。本当は録っていない。
Aはカマをかけた。
綺麗に巻かれた髪を耳にかけて、そのうちの一人が口を開ける。
「だったら何?皆にばらす?」
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ぽるこ(プロフ) - kimnaaさん» ありがとうございます!3を更新中ですのでまたよろしくお願いします。楽しみにして頂き嬉しいです。 (2018年12月11日 18時) (レス) id: 0ba6c9eae1 (このIDを非表示/違反報告)
kimnaa(プロフ) - すごく素敵です…3が楽しみです(*^ω^*) (2018年12月10日 17時) (レス) id: 36d5fb4cd3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽるこ(プロフ) - あすかさん» 綺麗と言って頂き、とても嬉しいです。これからもふとした時に読みたくなるような話を書けるようにしたいと思っています。また続きも是非読まれてくださーい! (2018年12月7日 23時) (レス) id: 0ba6c9eae1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽるこ(プロフ) - 紫雫さん» はじめまして。こちらで初めてお話を作らせてもらい、こうやって読んでくださる方がいて嬉しいです。素敵な感想をありがとうございます!とても励みになります。 (2018年12月7日 23時) (レス) id: 0ba6c9eae1 (このIDを非表示/違反報告)
紫雫(プロフ) - はじめまして。ぽるこさんのお話はじめて拝見させていただきました。引き込まれてあっと言う間にでした…更新楽しみにお待ちしてます! (2018年12月7日 8時) (レス) id: bf8665b816 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽるこ | 作成日時:2018年11月26日 1時