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またすれ違い様の女性に、
ちらちらと見られながら
少しだけ壁にもたれかかっていた背中を起こし、
「Aちゃん。」
名前を呼ばれる。
「…テヒョンくん…？」
あ。
テヒョンくんと、呼んでしまった。
とAが口をつぐむと
そのテヒョンくんは
嬉しそうに、
うん。と頷き
「やっと、
…」
やっと…？
何故か次の言葉を言わずに、少し難しい顔をする。
いつもと雰囲気が違うと思ったら
テヒョンくん、私服、だ。
白いＴシャツにデニムジャケット、
ベージュの綺麗目なパンツに、黒のスニーカー。
シンプルな黒いベレー帽のおかげで、
いつもの茶色の髪のかわりに
彼の形のよい眉がしっかり見える。
お洒落さんだ。
「あれ、テヒョンくん、お店は…」
と言いかけて
はたと気付く。
そうだ、今日は
「「げつようび、」」
見事にはもってみせた。
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作者名：ぽるこ
| 作成日時：2018年9月11日 23時
