41話 ページ43
ライム「僕、思ったんだ
Aって品位もそこそこあるし、勉強も出来るし…
なんでもこなせるキミみたいな子が生徒会に入ったら
僕たちの仕事はかどるんじゃないかって」
貴方「私はライム君の言うような完璧な人間じゃないよ……」
ライム「そんなことないさ
その頭脳なら僕やサクヤみたいに、飛び級で高等部に入ることだって可能だよ」
何よりも、僕、キミのこと気に入っちゃったんだ」
貴方「え……?」
ジリジリと迫ってくるライムに驚いて思わず数歩後ずされば
背中が壁にぶつかる
貴方「(しまった)」
前を向くと笑みを浮かべたライムと視線が絡む
本能的にこれはマズいのでは…と感じる
貴方「ライム君………?」
ライム「ん?」
貴方「っ、」
不穏な空気が流れる
そのいたたまれない空間に耐えきれなくなったAはライムを突き飛ばして走り出した
ライムは一瞬ぽかんとして突き飛ばされた箇所を撫でる
ライム「あーあ、逃げられちゃったか
キミはどうしても僕に必要なんだよ
だから
キミに拒否権はないんだよ」
.
貴方「はぁ……はぁっ……」
校門近くまで走ったところで後ろを振り返る
ライムが追ってきてる様子はない
貴方「っはぁ………」
深呼吸して乱れた息を整える
一呼吸おいたところでライムの笑みが脳裏にチラつく
貴方「(なんだか、怖かった…ライム君らしくなかった)」
?「あっ、いた!」
貴方「!」
ジンペイの声が聞こえた
前方を見れば、焼き芋を食べてるジンペイ達の姿があった
そして何故かサクヤも居た
貴方「ジンペイ君……」
マタロウ「Aさん、どこ行ってたの!?」
フブキ「いきなりいなくなって心配したじゃない!」
貴方「……ごめんね、急にお腹が痛くなっちゃって…」
Aはとっさに嘘を吐く
フブキ「もぉ〜……」
コマ「今度からは何かあったら言ってね!」
貴方「うん、ホントにごめん
あと、何でサクヤ君が…?」
Aは先程ライムと会った事で、サクヤにも疑念を抱いていた
サクヤ「やっほ〜Aちゃん」
貴方「こんにちはサクヤ君
(サクヤ君も私が生徒会に入れば良いと思ってるのかな…)」
相変わらずの人懐っこい笑みを浮かべているサクヤを見つめていると
ジンペイ「サクヤが焼き芋くれたんだよ!!」
貴方「え!?」
ジンペイが驚きの言葉を発する
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