27話 ページ28
サクヤ「ジンペイ、はいAちゃん持ってて〜！」
何が起こっているのか動揺しているジンペイお構いなしに、弱ったAを渡すサクヤ
サクヤ「あの面白いネコちゃんと遊んでくるからさ〜
Aちゃん持ったままでも平気なんだけど、酔っちゃうと思って」
ミューゼの方を見つめながらそう言うサクヤの顔は、いつもの笑顔だったが
その場の全員が、その笑みに残虐性が隠れているように感じた
そしてまた風が吹き、ミューゼとサクヤの闘いが始まる
変身もせずミューゼと戦っているので、遠目でも分かる程に
少しずつ制服が破け、傷が増えていっていた
ジンペイ「やめろサクヤ！！変身しなきゃソイツには勝てない！！」
サクヤ「え〜ダイジョブだよ〜！だって僕強いもん、ね〜ネコちゃん？
さっきの皆とは違うもんね〜？だから倒せないんだよね〜？」
ジンペイの忠告を無視しながら戦いを続け、その上ミューゼを煽るサクヤ
しかし
ミューゼ「な、舐めるにゃよぉ〜〜！！！！」
サクヤ「え？」
今までにない力を出したミューゼによって、サクヤは凄い勢いで吹っ飛ばされた
貴方「サクヤ君！！」
Aが叫んだ瞬間
ライム「シルフィ！！」
ライムの元から風が吹いたと思うと、サクヤは何故か建物にぶつからず、宙に浮いていた
壁にぶつかる寸前でサクヤを止め、空中で支えているのは
全身が淡く輝き、緑を基調にした絹のようなワンピースを纏い
長いフワフワの白髪を持つ少女だった
ライム「はぁ〜間に合った……助かったよシルフィ」
その様子を見て安堵するライム
シルフィ「いや……ライム、呼んでくれてありがとう」
春風のように柔らかな声でライムに感謝を述べる『シルフィ』と呼ばれた少女
サクヤ「シルフィ〜！ナイスキャッチ！！
ん？何でシルフィが居んの？？」
傷だらけの顔でサクヤが無邪気に聞くと
シルフィ「お前がすぐ無茶をするからだ！！このバカタレ！！
何がナイスキャッチだ！！」
顔や声に似合わず荒い口調でサクヤを叱責するシルフィ
サクヤの無事が分かり、その場の緊張も少し薄れた
そしてマタロウがライムに質問する
マタロウ「あの、"シルフィ"って……」
ライム「シルフィはサクヤについている精霊みたいな感じだよ
僕のテラミンと同じような感じなんだけど
サクヤがすぐ居なくなったりするから僕と居る事の方が多いかも」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
