ぬくぬくと┊︎現ﾊﾟﾛ ページ45
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『……さむ、』
夜空を見上げながら息を吐けば、空気が白に染まって溶けていった。
久しぶりに配信でもないみんなと集まっての食事。店を出れば完全に夜の空気になっていて、気温もがくっと下がっていた。
和服っぽくて可愛いとネット通販で一目惚れした上着は、存外生地が薄くて。今日折角下ろしたのだが、冬の間着るのをやめようかと思った。暖かい店内と食後特有のでほかほかに温まった身体だったが、外に出た瞬間一気にその温かさは奪われた。
急に寒くなった事に文句を浮かべながら、ふー、と手持ち無沙汰に白い息を吐いていれば肩をぽんっと叩かれた。振り返れば何やら上機嫌のシャオロンが居た。
『…なにぃ』
「ん−やぁ？」
『ちょ、酒くさ』
ゆるゆると表情を緩ませながら一歩的に肩を組んでくる。完璧なめんどくさい酔っ払いだ。
誰か居らんか、と思って周りを見渡していれば、シャオロンは肩を組んだまま頬に手を伸ばしてくる。両頬を包んでくる節くれ立った大きな両手は、ひんやりと冷えていて身体がびくりと跳ねた。
『つっめた！！』
「Aも冷たいやんけぇ。おらおら〜」
『うわぁーもー、つめたいぃ』
そんなふうに店先でわちゃわちゃしていれば、他のメンバーも続々と店から出てくる。じゃれ合う私達を見つけると、ぞろぞろこちらにやってきた。
「ゴラァ何やってんねんシャオロン」
「はー？大先生に関係ないやろがい」
「Aちゃんにべたべたすんなや」
『うるさー…』
「A、A」
混ぜるな危険の酔っ払い2名に囲まれて辟易していれば、ゾムがちょいちょい手をこまねいた。隙を突いてシャオロンの腕から逃れて、そちらに行く。シャオロンは私が逃げたのにも気付いていないのか、大先生とメンチを切り合っていた。
てって、とゾムの方まで行けば、私の顔を見るなりぎょっとした顔をする。
「おま、顔真っ赤やん！」
『んぇー？』
「鼻とかほっぺ赤いで…？」
スマホを取り出して内カメにすれば、ゾムの言う通り鼻と頬が寒さで赤くなった自分が居た。ついでにそれを触っている指先も、薄桃のネイルよりも赤くなっていた。
まじかー、と呑気に考えていればゾムがつと手を伸ばして、私の上着を弱く引っ張った。
「お前…こんなうっすいの着てるからやん、」
『一目惚れでネットで買ったんやけど、冬に向いてなさ過ぎたわ』
「うへー」
呆れたような顔をするゾムを見た時、ふとある考えが浮かんだ。
『なぁゾム』
「ん？」
『上着貸して』
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ぽんず(プロフ) - ゆゆしきさん» んふふ。照れるネタ考えたんだから、せっかくだしぶち込め！精神で書きました。文章綺麗はまじで嬉しい褒め言葉ですありがとう。どんどん解像度上げてってもろて。 (7月24日 22時) (
レス) id: 1d8d6127fe (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆしき(プロフ) - たじろぎレアちゃん本当に珍しくてこっちが死にそう、本当に文章綺麗でレアちゃんの解像度が私の中であがってきててとても嬉しい (7月24日 22時) (レス) @page4 id: 8adc159d64 (このIDを非表示/違反報告)
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