謹んでお断り致します【ブルーロック】

一撃 ページ11

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えっとプリントは何も留めたりしてないから、離したら全部飛んでいっちゃう。それはダメだ。あと汚れる。

なんて自分の身より、プリントの心配を真っ先にしてしまう自分が、だいぶヤバい。仕事に脳味噌を侵されている。

と、ワンチャン今際の際にもなりかけている時にくだらない事を考えていると、浮いた両足が掴まれて一気に浮遊感が無くなった。声を出す暇も無く、身体に重力がやって来る。


結局私は、白髪頭の人の後頭部にお腹をぶつける形で止まった。鳩尾近辺で割と痛い。

ひとまず謝ろう。



『す、すみっま、せん……』

「……びっくりした」



でしょうね。人生で1回あるかないかよ、人が上から降ってくるとか。


やっと自分の状況が客観的に理解出来始めて、何で私は空中で止まることが出来たのだろう、そう思って足元の方を振り返る。今朝もこの体勢やったな。

私の両足は白髪さんが右手で掴んでくれていた。正確に言うと、右手にはスマホが握られているので、手首から肘にかけての右腕と彼の背中に挟まれて支えられている状態になる。
割と意味分からん。というか、よく支えられるな。



『えっと……どう、したら』



いいんでしょう、そう続けようとしたら彼の頭が強くお腹に押し付けられる。


え、待って。

何をしようとしたのかワンテンポ遅れて理解して止めようとしたが、間に合わなかった。
私は彼の後頭部で上半身を押し上げられ、両足を地面に着けて立ち上がった。お腹痛い。



「無事？」



首傾げて聞くな。

諸々感謝を伝えなきゃだけど、とどめの一撃で無理。

同意→←衝突

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