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特に汚れた様子も無く、朝出たままのリビング。Aが問題を起こさず大人しく過ごしていたのがよく分かる。
もうそろそろドライヤーは取れただろうか、と脱衣場の方に目をやればちょうどAが出てくるところだった。
『取れた！』
「よーし、そんじゃあ僕に頂戴」
引き摺っているコードにAの足が絡まないよう早めに受け取る。
そのままソファーの方へと促して、猫足のラグへと座らせる。たこ足配線を引いて、ドライヤーをコンセントに繋ぐ。Aを脚の間に挟むようにソファーに腰掛けた。
「じゃあお客さん始めますよ〜」
『お願いします！』
ドライヤーを構えて言えば、合わせて返事をしてくれる。水分はある程度さっきのタオルドライで取れていたので、弱めの温風を吹かせる。
頭を撫でるように優しく乾かしてやれば、背中からでも伝わるほどリラックスしたようにする。こちらもAの細くやわこい髪を触るのは、とても心落ち着く。
特に時間も掛からず、5分程で乾かし終わった。風で乱れた髪を手櫛で整えてやれば、手に頭を擦り寄せてきた。人懐っこい子猫のようだ。
「おし、足りてへんとことかある？」
『んーん！全部乾いてふわふわ！うつくんびよーしさんみたいだね！』
一応乾き残しが無いか聞いてみれば、見上げながら嬉しそうにしている。無事に乾いたようだ。
「美容師さんって…僕そんな大層なもんやないよ」
『え〜？』
頭をぽんぽんとしながら返事をすれば、納得していないような声。
いざとなればAの髪を切ることも出来るが、染髪も知らない、枝毛も癖もない、まっさらな美しい髪を自分が切ると考えるだけで緊張してくる。
自分以外にAを触らせたくはないし、そもそもこの家から一歩も出て欲しくないため、髪を切りたいとせがまれれば切るが…。
流石にまだ、やりたないな…。少しずつ準備するから、こっちの心の準備が出来てからにして。
誰にも触れられない、美しいままでおって欲しいな。
満面の笑みで大人しく撫でられ続けるAを見ながら、ふとそんなことを考えた。
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ぽんず(プロフ) - 時雨さん» 【d!×はぴしゅが】が見たくて自己満で作ったモノなので、そのようなコメントをいただけてとても嬉しいです…！ (6月14日 22時) (
レス) id: 97349c3877 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - d！様も原作も好きなんで供給過多です)) (6月13日 22時) (レス) id: 361218612a (このIDを非表示/違反報告)
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