◇ ページ19
Aは精一杯、想いを伝えてくれたはずだ。それなのに……それなのに僕の心の中では黒い感情が渦巻いている。
「やから出て行こうとしたん？」
僕の中では彼女が出て行こうとした事だけがぐるぐる巡っている。
彼女からの想いは嬉しい。嬉しいはずなのに、僕の中には響かない。
嬉しいのに、なんでや。
「僕と一緒はもう嫌なん？」
女々しいのか。一つの事に固執して、綺麗な想いも真っ直ぐ受け取れず、彼女を責め立てるようになってしまう僕は。
悔しくて、苦しくて、訳が分からなくて、下唇を噛んだ。
そんな僕の言葉を聞いた瞬間、Aはへにょりとしていた顔をきっと引き締めた。そして、首が取れるのではないかと思うくらい、左右に振るう。
『そんなわけない！私は出ていかない！』
「じゃあなんで、」
『えらい人にお願いして、子どもでもけっこんできるようにしてもらうんだよ！』
全くの想定外の言葉が飛び出して、面食らった。そして、たまらず吹き出した。
「ふはっあはははっ」
『、、うつくん…？』
突然笑い出した僕を、訳が分からないという顔で見つめてくるA。そんな顔すら愛おしい。
彼女の腕を引いて抱き締める。
さっき抱き締めたときのように彼女の身体が冷えていることはなく、僕が知っている柔らかくふわふわとした、温かなものに戻っていた。
いや、戻ったのではなく彼女は変わっていないのだろう。僕が勝手に悲しんで失望して、マイナスな感情を持っていただけなのだ。
彼女はどこまでも僕と居る事を考えてくれていた。
"だいすき"なんて言葉じゃ足りひん
パズルのピースがぴったりはまるように、自分が満たされて、完成していくこの感じ
やっぱり僕は、Aちゃんを愛してるんや。
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ぽんず(プロフ) - 時雨さん» 【d!×はぴしゅが】が見たくて自己満で作ったモノなので、そのようなコメントをいただけてとても嬉しいです…！ (6月14日 22時) (
レス) id: 97349c3877 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - d！様も原作も好きなんで供給過多です)) (6月13日 22時) (レス) id: 361218612a (このIDを非表示/違反報告)
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