初恋の君 2 【モーツァルト】

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「最初にさ、Aがいなくなった時の事聞いていい？」

『お茶を買いに行った時のこと？』

「そう」

『私もあんまり覚えてないんだけど…』



拐われた事

ムジークの原因

記憶が戻った瞬間の事…


いろいろ話した

そして…結婚問題

話しているうちに、私たちってもしかして両想いかな？と思う事が何回もあった

それなのに何で2人とも他の人と結婚してしまったのか

「僕はAが結婚するって聞いたから」

『私も、アマデウスが結婚するって聞いたから…』

？どういう事だろう

頭がこんがらがってきた

頬に手を当てて考えていると、突然モツ君がその手を取った

「あのさ、A

僕はAの事が好き」

突然の告白

でも驚かなかった、自分でも不思議なくらい落ち着いている

モツ君は少し俯きながら言う

「昔も今も変わらない、僕はずっと君が好きだった

Aの気持ち、聞かせてほしい」

…

私の…気持ち

モツ君の事は好き

私の事を好きと言ってくれて、とても嬉しかった

でも

『…凄く嬉しいよ、そう思ってくれて

でも…昔みたいになるのが怖いの』

「…昔みたいに、って？」

『モツ君は…アマデウスはオーストリアに住んでいたし、演奏会で各地に旅行に行ってしまう

だから会える事はほとんど無かった』

「…うん」

モツ君の手に力がこもる

『会えない間、本当に苦しかったんだよ

だから、もし、モツ君がいなくなったら、逆に私が何処かへ行かなければならなくなったら

私はどうなっちゃうのかな…って

だから私はモツ君のことを好きには…なれない』

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