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【君だって僕を選んでくれなかったじゃないか‼】

モツ君の言葉が胸に突き刺さっている

私がアマデウスを選ばないわけ無い

あなたが…私を選んでくれなかったから…私は…


__17歳の時

私はパリからウィーンへと引っ越す事になった

理由は大したことない

兄様からピアノやバイオリンを習い、沢山の音楽で溢れる都に行ってみたくなっただけだった

ただ、もうアマデウスとは会えないかもしれない

アマデウスが何処にいるかさえわからないから手紙は出せないし

でも、いつかきっと会えるよね



『い、今、なんて…』

「だから、僕と結婚して欲しいと言っているんだ!」

『えっと…ごめんなさい』

ウィーンに来て2年半、初めて自分だけの演奏会を開いた

宮廷での演奏会にも出ていたため、客も多くて、たくさんの人が声をかけに来てくれた

その中に一人、明らかに位の高そうな貴族が…

二人だけで話がしたいというので、他の人たちを追い払って二人になってみたけれど…!

急に求婚されるとは思わなかった

「何故駄目なのだ⁉」

『今日会ったばかりの方に言われましても…』

「そうか、なら僕と結婚を前提としたお付き合いをして欲しい!」

『……』

レオ様はとても良い方だ

ただ、私には好きな人がいる

自分の想いを伝えるまでは絶対に諦めたくない

だから

『…申し訳…ありません』

「…君は他に好きな人がいるのか」

『………はい』

「僕は君に一目惚れした

…だから大好きな君の、その恋を応援しよう

ただ、このような事を言うのは失礼だが、もし叶わなかったら…考えてほしい」

『はい…ありがとうございます』

そう言ってレオ様は部屋を出ていった

この時の私は、アマデウスの事で頭がいっぱいで

私とレオ様の婚約が噂され始めたことなんて全く気付かなかった


1年後

まだアマデウスとは会えない

…レオ様に申し訳ないな

「あらAさん、御機嫌よう

レオ様とご婚約なさったって本当なの?」

『…御機嫌よう、アンナさん、婚約はしてないです』

「そうなの?凄く噂されてるから本当かと思ったわ

あ、そういえばご存知?

あのモーツァルトがウィーンに来てるんですって」

アマデウスが…ウィーンに

胸が高鳴る

「なんでも、あのコンスタンツェと結婚するらしいわ」

頭が真っ白になった

『それは…本当?』

「ええ、彼女から直接聞いたもの」


…結局私の恋は叶わなかった

それなら誰と結婚しても同じ

レオ様に結婚の返事、しなきゃ

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A(プロフ) - 文才分けて下せい (2018年12月17日 23時) (レス) id: c907478cb4 (このIDを非表示/違反報告)
神月(かみづき)(プロフ) - とても面白いです!更新、頑張ってください。元々クラシックが大好きですが、クラシカロイドもとても面白いですよね!(ショパンとシューマンの曲が好きです、ぜひ聞いてみてください!) (2018年1月10日 21時) (レス) id: e1bb019e02 (このIDを非表示/違反報告)
ぐみ - モーツァルト教w ナイスアイディア!b (2017年12月24日 18時) (レス) id: 9873466d22 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 鶯さん» モーツァルト教あったら私も入りたい (2017年12月24日 10時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ぐみさん» モーツァルト教作りましょうか、もう。 (2017年12月24日 10時) (レス) id: 2a72e67ce6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年12月4日 14時

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