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*
「A、弁当食べよ」
『あ、うん！ちょっと待ってね』
昼休み
いつも通りフジと弁当を食べる為に
鞄から弁当を取り出してフジの元へ向かった
フジの前の席の人の椅子を借りて向かいに座った
『あ、今日玉子焼き入ってない』
「ほんとだ…まだ弁当お母さんに作ってもらってんの？」
『まだっていうかさ…フジ達がおかしいんでしょ
高校生で一人暮らしって強者すぎるよ…』
「そう？別に不自由ないし、今となっちゃ普通だけど」
『家賃とかさぁ、バイトなんでしょ？
私短期で辞めちゃったしなあ』
「まあね」
取り留めのない話をいつものように交わす
それだけで些細な幸せを感じていた
今日も、それで良かった
なのに、何でだろう
運が悪いことに
今日はそれだけでは終わってくれなかった
ㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤ
「キヨ君、来たよ！行こう？」
「あ、おう」
＿＿聞き覚えのない
鈴の鳴るような可愛い声が耳に入ってきた
その声は聞き間違えじゃなく
キヨを呼んだ
弁当を持ったキヨが席から立ち上がってその声の元へ向かった
向かった先には
見覚えのある
可愛い女の子が立っていた
ドクン、と
心臓が大きく脈打った
以前昇降口で見かけた女の子
キヨと並んで歩いていた女の子
キヨに、甘い笑みを向けられていた女の子
＿やだ
やだよ
私に
その姿を見せないで
見たく、ないよ
そんな切なる思いとは裏腹に
ちらりと横目で事の成り行きを見送ってしまった
キヨと女の子はにこやかに会話をした後
揃ってどこかへ行ってしまった
ああ、馬鹿
私の馬鹿
ブレッブレ
矛盾だらけ
フジの彼女なのに
フジのことが好き、なのに
胸が酷く痛む
キヨのせいで＿…
『…っ』
机の上で思わず拳を握り締めた
「……」
フジはそれを見て言葉は発さなかったが
私の手にそっと自身の手を添えて握られた拳を解いた
フジによって解かれた掌は白くなっていた
『ごめん…
ごめんね…フジ…』
「別に……何が？」
フジはしれっとお茶を飲んで再び弁当に手をつけた
"見たくもないもの見せちゃって、ごめんなさい"
心の奥で強く浮かんだ思い
それは形になること無く腹の奥へと沈んでいった
神様は、意地悪だ
＿＿＿＿
hit数10000超えました！
いえーいドンドンパフパフ
高評価もジワジワ増えてきてジワジワとテンションが上がってきております
夢主ちゃんブレブレすぎてウザイですか？
ウザイですか！
ありがとうございます( ･´ｰ･｀)
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クロミミ(プロフ) - ばりこあさん» コメント失礼します！とっても面白くて続きがすごく気になります！もう続きを書く気がないのであればしょうがないとは思うのですが、出来れば続きを読みたいです！更新頑張っていただけると嬉しいです！ (2019年1月4日 19時) (
レス) id: 25617d98ae (このIDを非表示/違反報告)
タサヌキ(プロフ) - とてもおもしろいです！ (2018年12月15日 17時) (レス) id: 20b20dc080 (このIDを非表示/違反報告)
ばりこあ(プロフ) - Ritaさん» コメントありがとうございます！フジも置いてみました笑 これからどんどん話が拗れていくのでいっぱいドキドキしてください( *^艸^) (2018年8月6日 23時) (レス) id: 6f07478e9f (このIDを非表示/違反報告)
Rita(プロフ) - コメント失礼します…！キヨだけかと思っていたらまさかのフジで、心臓破裂しそうです・・・。こんなドキドキする小説初めてです！続き、いつでも待ってます！ (2018年8月6日 22時) (レス) id: 952a5abe4c (このIDを非表示/違反報告)
ばりこあ(プロフ) - ろんどんさん» コメントありがとうございます！めっちゃ励みになります頑張りますね(*^o^*) (2018年8月6日 15時) (レス) id: 6f07478e9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばりこあ | 作成日時：2018年7月21日 23時
