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9章 護身術という名の ページ10

実は通勤路なんだよね。ほぼ毎日通ってますなんて言ったら更に怒られそうだから黙っておくけど。たじたじになりながら短く返事を済ませると…

今まであまり会話に入ってこなかったサイトウさんが、珍しく自分から話を振ってきたのだ



「………常々思うのですが、Aさんって道場か何かに入門した経験は?」

『え、道場?』

「いえ、私も多少ながら武道を心得ておりますので………勘が告げるのです。貴方は明らかに常人と掛け離れた何かを持っているんじゃないかって」

「Aが?そうかしら…」


肝の座りよう、垣間見える二の腕の筋、ペンだことはまた違う血マメを覆い隠すためのグローブ、ほっそりとした体型ではあるが見る人が見れば一目瞭然なのだそう



「剣道、合気道、フェンシング……その辺りでしょうか。何らかの術を身につけていることは確かだと思います」

「そうなの?」

『んー…………まあ、そんな感じですかね』



ここまで確信を持たれては、誤魔化す方が怪しまれるだろう。経験者と名乗っておけば後々が楽に動けそうだし……取り敢えずは護身術として通しておく




『まぁサイトウさんみたいに現役ばりばりでは無いですよ。前s…ゲフンゲフン。幼い頃にちょこっと習ったくらいで』

「ちょこっと程度でその筋量はどうかと…」

『体質なんですよ(?)』



後半がかなり雑。これ以上勘繰られるのも面倒だし、それなりの理由を付けてさっさとこの話を終わらせたい


「今度、手合わせでも?」

『いやいやいや!本当にただの素人芸ですので!お眼鏡にかなう者では…!』

「そうですか……」


しょんぼりとした表情で再びスイーツを口に運ぶサイトウさん。きゃわ…!ほんとに申し訳ない…!!手合わせ中間違えて骨折ってしまっても怖いもん。そんな物騒な世界じゃないでしょ、ここ。

10章 常軌を逸した素早さ→←8章 楽観にも程があると



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ノルン(プロフ) - めっちゃ続きが気になる… (2022年10月22日 22時) (レス) @page32 id: 01548bf821 (このIDを非表示/違反報告)
七夏(プロフ) - 面白いです!続きを楽しみに待ってます! (2021年4月17日 18時) (レス) id: 716685a2fc (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 夢主ルカリオ連れてそう…(いろいろ手伝ってくれそうだしカッコいいし…) (2020年6月25日 10時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チョコ&ピーナッツ | 作成日時:2020年6月16日 15時

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