28.口移し ページ28
「…ご、ごめんなさいロシー」
「………」
相当怒った様子のロシーは無言のままだった。私が若様にもっと警戒していれば逃げ切れたかもしれないのに。私がもっと強ければよかったのに。
だから私はロシーを抱きしめた。だって逆の立場で、ロシーが他の女の人といたら辛い。
「私はロシーだけが好き」
「……」
「…私が油断してたのが悪いし、今度からは若様の部屋には近づかないから」
「…絶対だぞ」
そう言って抱きしめ返してくれたロシーは、何か言いたげにしていたけれど黙った。私はこれから、ちゃんと戦闘訓練に専念しようと思った。
・
「…A、あんたねぇ…」
「はい？」
今日も仕事をしようとモップを持った時、アンジーがやって来てため息をついた。私は首を傾げた。
「熱があるのに、来ちゃダメだって！」
「え、ね、熱？私は元気だけど_____」
「足元もフラついてるのに…顔も何か赤いと思いきや、熱があったんだね。今日はゆっくり休んで明日からにしな」
「でも私は大丈夫だよ！」
そうは言っても確かに視界が揺れている。私はアンジーに部屋には連れ戻され、安静にしておけと言われた。
仕方がないのかな…。そう思いながら私はしょうがなく眠りについた。
・
「……？」
手に暖かい温もりを感じた。見れば、やっぱりロシーだった。私が起きた事に気づいた彼は不安そうな顔をしながら、
「…大丈夫か？熱なんだろ？」
「うん、大丈夫よ」
「そうか…喉とか乾いてないか？お腹も空いてないか？薬とかあるけど飲むか？」
「薬は飲んだ方がいいかな。でもお腹は大丈夫、全然減ってないよ_____」
と言ったその時にお腹が大きく鳴った。恥ずかしさに俯いていると、ロシーが笑った。
「強がって嘘つかなくていいんだぞ。俺には全部分かる、Aが欲しいものが」
「……むぅ」
「薬と水はコレだからな。後は体にいい食べ物を持ってくるから…」
「ねっねぇロシー？」
私が彼を呼び止めたのは、それはそれは恥ずかしい理由であった。
「あのね、私の体が…何故か動かなくて、」
「ああそういう事か。かなりの熱だから少し動くだけで頭痛とか、そういう感じな？じゃあちょっと待ってろ」
と言って水をグイと飲み始めたロシー。何をするかと思いきや、彼は薬まで口にいれて、そのまま私を捕まえた。
「んっ…！？///」
ロシーは私が飲んだ事を確認すると、すごく爽やかな笑顔で待ってろと言って部屋を出た。
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じ . - とっても素敵でした！どこ見てもコラさんやっぱカッコイイwワンピースとは話が変わりますが……もしかして主さんって｢魔法使いの嫁｣って知ってます？？ (2017年8月27日 1時) (
レス) id: 1ab992247e (このIDを非表示/違反報告)
さきみょる - コラさんが、めっさ格好いいです。一話一話に、胸がドキドキしました。 (2015年10月12日 15時) (レス) id: 603c545878 (このIDを非表示/違反報告)
たき - コラさんがとてもかっこよくて、この作品大好きになりました！ (2015年9月20日 3時) (レス) id: 5a704e8ead (このIDを非表示/違反報告)
ろんろん(プロフ) - *。°涙猫° 。*さん» 夏休み…私も運動してない…どうしよう！ww作品をどう終わらせるか考え中ですw (2015年8月31日 20時) (レス) id: 898ffaa5f1 (このIDを非表示/違反報告)
ろんろん(プロフ) - 寝子♪さん» 楽しんでもらえて良かったです♪この作品が初めて作った物なので…マーク、理解しました！w (2015年8月31日 20時) (レス) id: 898ffaa5f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろんろん | 作成日時：2015年4月20日 2時
