【ハイキュー!!】白雪姫の毒林檎【岩泉一】

40どうして、 ページ42

「いいよ…岩泉。

私は全然___」



「嘘つくんじゃねぇ。辛そうなんだよ、顔。

俺はそんなお前見たくない」






「あなたたち…付き合ってるの？」


まだ涙目の母がリビングの入り口から言う。



「いや、付き合ってないです。友達」


「そうよねぇ、こんな、男取っ替えひっかえ
してる女と付き合わないほうがいいもの」






_____なんだ。





お母さん、気づいてたんだ。


私がこういうことしてるの、気づいてないんだと思ってた。



逆に、知っていたのに怒らないとか…
どんな母親だよ。



もうなんか、笑えてくる。



「…ハハッ、

もう…親失格でしょあんたたち」



大嫌いだけど、親にだけは反抗もせず、
普通に接していた。


だから、こういうことを言うのは初めて。


父も母も驚いた顔をしていた。




「さ…がみ…。



____っ、スミマセンちょっとこいつ
連れて行きますっ！」



「えっ！？ちょっと岩泉！！」


私の腕を強引に引っ張り、家の外に飛び出す岩泉。


まだ雨はたくさん降っているのに、傘は差さない。

というか、傘立ての中の傘を取り出す暇さえ
与えてくれなかった。







「ちょっと！！」


せめて靴はちゃんと履かせてよ。



最寄の駅に入った時、ようやく岩泉が止まった。




今にも脱げそうだったローファーにかかとを入れる。


中は浸水状態で、気持ち悪い。




「…なんで飛び出してきたの」

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