side ロー 追憶 ページ12
A屋が席に戻ってから、あいつの言ったことを考えていた。
あの様子を見る限り、過去のある時点から記憶が途切れてるのだろう。
200mリレーの時に、少しぼーっとしてたみたいだし、おそらくその時に自分の記憶の欠陥に思い当たったと考えられる。
まあおれは過去のどうでもいい事柄は記憶する必要はないと思ってるし、大事なことさえ覚えていればいいと考えている。
どっちにしろ、あいつは明らかに過去に傷を負っている。
出来ることならあいつを救ってやりてェ。
あいつが未来を見据えて生きられるように……
おれに生きる意味を与えてくれたあの人のように……
ｷｯﾄﾞ:よう、トラファルガー。待ったか？
競技開始1分前、ようやくユースタス屋が来た。課題が終わったらしい。
ﾛｰ:なんだ来たのか。てっきりサボるのかと。
ｷｯﾄﾞ:てめえみたいにサボり魔じゃねえんだよ!!
ﾛｰ:お前だってサボったことあるじゃねえか。
ｷｯﾄﾞ:てめえより出席しとったわ!!
ﾛｰ:あれか。見た目不良だから、授業だけは真面目に受けてるフリか。どうせ寝てたんだろう。
ｷｯﾄﾞ:これは生まれつきだ!!……っと、で、どれなのさ、お前の同居人は？
ﾛｰ:今ナミ屋と話してるダークブラウンの髪の女だ。
おれはそう言って、A屋を指差した。
ｷｯﾄﾞ:へえ。なかなかいい女じゃあねえか。スタイルは隣のナミのほうが良さそうだか。
ﾛｰ:お前は結局それか。嫌われるぞ。
ｷｯﾄﾞ:余計なお世話だ!!……まあ何か、お前に似てるよな。どこか遠くを見ているようなところとか。
ﾛｰ:そうか？……まあ否定はしねぇが。
ｷｯﾄﾞ:似た者同士、なんか思うところでもあったんじゃねえ？あ、それでそのうち同居人から恋人に昇進か？まったく策士な奴だ。
ﾛｰ:……何でそうなる。別にそんなんじゃねえ。
でも実際、あいつがおれに似ているところがあると言うのは事実で、おれはそれ以上は否定しなかった。
……A屋、お前は1人で戦う必要ねぇんだ。
辛くなったら、おれを頼れよ……力になりてぇから……
なんとも言えない表情で、おれはあいつを見つめていた。
￣￣￣￣￣
現在の得点(水泳終了)
赤:39点
青:33点
黄:27点
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーナンバー
8
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作者名：スティーラー | 作成日時：2014年12月8日 22時
