個性「原神」 (ページ6)

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幸せが壊れる時はいつも血の匂いページ6

両親が意識不明の重体。

私はどうなるのだろうか

なんならあのまま目が覚めなければよかったと思う

子供一人に何ができるっていうんだよ

まだこちとら小学校上がる前だぞ

「こんにちは。Aちゃん」

『だれ？』

一人で悶々と考えていたら、見知らぬおじさんがいた。失礼だけど、結構老け顔だ

「僕はあなたのお父さんと同じ職場の人間です。

単刀直入に言います。あなたを引き取らせてください」

『……私を？』

この人の名前は目良さん。

ヒーロー公安委員会に所属……ってあれ？ウチの父さんサラリーマンじゃないの？

毎回毎回、子供特有の「父さんの仕事なにー？」って聞いたらいつも「サラリーマンだよ」ってカッコ付けられながら言われてきたのに、あの人公安なの？マジで？

『あの家とは離ればなれ？』

「あの家に住みたいのですか？」

『うん。……だって、私の大切なお家だもん』

両親が目覚めたら、また一緒に暮らす家。あの家はお気に入り

あそこ以外の家なんていらない

「わかりました。会長達に言って、あの家を再建築するように頼みます」

『ほんと？』

「はい。約束です」

私はあの家を再建築して欲しいと頼むかわりに、公安に身を置いた

これがまさか「ヒーロー育成プログラム」に参加するとも知らずに…