個性「原神」 (ページ46)

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ガチバトル前ページ46

『師匠〜元気？って、寝てるの！？ずるっ！』

放送室に行けば、師匠が寝てた。マイクさんはお昼食べに行ったみたい

『せっかく会いに来たのに寝てるなんて…

ちょっとーあなたの可愛い弟子が会いに来ましたよー』

なんて冗談を言いながら師匠の周りをうろちょろする。一向に起きねぇ

これで奇襲来たら即アウトだよ。

さんざん人に無防備すぎだとか言っといて、本人の方が無防備じゃん

私はそろりと師匠に触ろうとした。今ちょうど手が冷たいから、皮膚に当てたらどんな反応するか見てみたい。まぁ、包帯越しで伝わらないと思うけど

「……人の寝込みを襲おうとはいい度胸だな？」

『ぎゃあ"ー！！』

まさか起きるとは思ってなかったから、驚いてしまった

『起きてるなら起きてると言ってください！』

「お前が起こしたんだろ」

『いつから気づいて…？』

「部屋に入ってくるところから」

『最初から！？』

ちくしょー！師匠の驚いた声が聞けると思ったのにぃ！！

「お前に一言だけ言おうと思ってた」

『……なんですか』

「"本気を出せ"。以上だ」

『……面白くないなぁ』

師匠もわかってて言うんだから。ずるい人

"本気"か…。

わかってる。皆が本気で体育祭を挑んでることは

だったら私も本気で挑まないといけない

それはわかってるんだよ

わかってるけど、本気を出したらバレちゃうじゃん

本気を出してまで、私は自分の"黒い部分"を知られたくない

……あの頃には戻れない

『無理だよ。本気だなんて

師匠だって知ってるでしょ？

ヒーローがどれだけ残酷な世界なのか』

憧れの道に進もうとしている彼らに、この道は見せれない