個性「原神」 (ページ38)

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ティナリさん…怖いっすページ38

「僕、昔から元素を使う時は気をつけるんだよって言ってたよね？」

『え、なんのことか…』

「ん？」

『言ってました！』

ティナリの説教は怖くて長い

真顔と笑顔が混ざった表情でこちらを見てくる。目が合わせられない
合わせたら殺される

「そんなに言う事が聞けないなら、体で教えてあげてもいいんだよ」

『え…。

……遠慮しときます』

ものすごいご褒美みたいな言い方されたけど、遠慮しとく。薬の実験体にされそうだから

「僕は君が心配だから言ってるんだ」

『わかってるよぉ。それぐらい』

幼い頃からそばにいてくれた彼ら。

彼らからしたら私は"娘"みたいなもので、心配する理由もよくわかる

だけど私だって守ってもらうほど弱くない…はず

「……君が強いことはよく知ってる。でも無茶をするのは間違ってる

僕が言ってること間違ってる？」

『間違ってない』

「わかってくれて嬉しいよ」

ティナリは私の頭を一撫でして、姿を消してしまった

気分転換に師匠の病室に向かった。もちろん手ぶらで

『うわっ！ミイラマン！？師匠…ミイラに…』

「……なってない」

『あ、良かった』

死ぬを通り越して、ミイラになったのかと思ったよね

『大丈夫ですか？』

「俺の安否は気にすんな」

『してください』

私の傷程度ならまだいいですけど、その傷は気にしてください。上から下まで包帯だらけなんですから

「消太〜生きてるか〜ってなにしてんの」

『あ、ひざしさん。今林檎の皮むき中です』

「代わりにやってやれ」

『なっ！私だって林檎の皮ぐらい剥けますよ！』

「怪我人が無理すんな」

『あ〜私の仕事ぉー』