ライオンの婚約者 (ページ5)

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サイドストリートが大変なことになっている時、マレウス・ドラコニアを目の前にして、Aは座っていた

『なんで、私があなたの護衛をしなきゃいけないのかな？』

「お前の家は"護衛"が一番長けていると聞いているが」

『高貴なる茨の谷次期当主様が知っているとは光栄ね』

二人して微笑み合う

その微笑みを見ていた周りの者の額には汗がタラりと流れている

「感じるか？」

『えぇ。高濃度なブロット

誰かがオーバーブロットでもしたのかしらね』

二人の目線はコロシアムへ。

「お嬢」

ディアンが彼女に耳打ちをする

『なんですって…？』

"「レオナがオーバーブロットした」"

彼は確かにそう言った

『……はぁ。』

「お前も大変だな。

どうだ？こちらに来るか？」

『結構よ

確かにあなたが言うように大変だけれど、アレでも私の猫だからね

ディアン。コイツのこと頼んだわよ』

「りょーかーい」

Aは転移魔法でコロシアムに向かった

コロシアムには何人かの生徒と、オーバーブロットをしたであろうレオナが寝ていた

『あらあら。私の出番はないの？』

「A…」

「A先輩！どうやってここに…」

『転移魔法。

それで、コイツは何呑気に眠ってるわけ？』

ピンとレオナの方に指をさす

『起きてくださーい』

「あ？」

Aがレオナの頭をバシバシと叩く
それに気づいたレオナは目を覚ます

『暴走して、オーバーブロットした気分はどうですか？』

「この俺が暴走して…オーバーブロットだと？嘘だろ……」

『嘘だと思うのなら周りに聞いてみれば？』

グリムが先程までのことを話す

聞いたレオナは信じられないと顔をする