ライオンの婚約者 (ページ36)

今日:55 hit、昨日:37 hit、合計:23,652 hit

36 ゴーストマリッジfin ページ36

飾り付けられた食堂は1年生たちが片付けることになった

「なんでそんな面白そうなことに呼ばないの！？」

「アホか」

『自分の立場をわかってんの？』

「今日の二人なんか辛辣すぎる…」

シルクはブツブツと言いながら、片付けを始めた

「おい」

「レオナ。戻ったんじゃないのか？」

「こいつもらってくぞ」

レオナはAを抱き抱え、食堂を出た。

嫌な予感満載だが、Aは暴れたりしない。暴れても無駄だということを知っているからだ

サバナクロー寮に繋がる鏡を通り、そのままレオナの部屋に。

部屋に入れば乱暴にAをベッドに投げる

「さてと、さっきは随分と笑ってくれたじゃねぇか」

ここでAは食堂で、平手打ちをされた彼らを見て、目の前で大爆笑したのを思い出した

上から自分を見下ろすレオナに危機感を覚える

『あ、あの…私、今日は帰っても…』

「ダメに決まってんだろ」

レオナはまるで獲物を逃さないライオンの目をしていた

『た、食べられるんですか…私…』

レオナはそう言う彼女に笑いながら、近づいていく

Aは食べられると思って、プルプルと震え始める

「……今はまだ食わねェ」

レオナはAの額にキスをして、寝転んだ。何が起きたのか分からず、少し固まってしまった

『今"は"？…ってことはいつか食われるの…私？』

頭が混乱し、一個一個頭の中で整理する

その姿を楽しそうにレオナが見ていたのを、彼女は知らない