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「Aさん」
『ん？』
Aが髪を結んでいると、アズールが少し微笑んだ顔で口を開く
「何かお困り事はありませんか？ありましたら何でも言ってください
僕が手を貸しますから」
『……そうねぇ。困り事かぁ
特にないね。困ってるほどに手をやく寮生もいないし、私自身も何もないから
けど、何か本当に困ってる時はあなたに頼るよ
なんなら私があんたの悩み事を聞いてあげようか？
もちろんタダで……とはいかないよ？』
「……それは、それは。何かありましたら頼りましょう…」
『えぇ。面白い悩みが聞けるのを楽しみにしてるわ』
Aは髪を靡かせながら、ホールに向かった
「あ、A先輩」
『リドルの寮生じゃない。……ふふっ。あははっ！』
エースとデュースの頭に生えているイソギンチャクを見て、爆笑する彼女
「どうにかしてくださいよ…」
『私に言われても無理よ。
……まあ、詐欺…とは呼べるものだけど、あの対策ノート？だっけ？あれはアズールが1から作ったものだから何も言えないわ
それと……』
「それと？」
『こんな面白いものが見れなくなるなんて残念だし』
「冷酷すぎる…」
『あら、好奇心と言ってちょうだい』
Aはそう言いながら次々に、料理を運んでいく
「慣れてますね？」
「そりゃあお嬢ここがオープンしてから働いてるからな」
「「うわあああ！！」」
「よっ」
「…なんだディアン先輩か…。驚かさないでくださいよ」
「悪ぃ悪ぃ。にしても……お前らアズールと契約なんてしたんだな
可哀想な奴ら」
「でしょう！俺ら可哀想なんです！」
「だか自業自得だな。後、胸張って自分を可哀想な奴だと言うな」
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作者名：ぽてち | 作成日時：2024年3月3日 12時
