審神者と刀剣男士の娘は巻き込まれ体質② (ページ11)

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第十一話ページ11

「未来子！その腕もしかして…、」

「う…うん、折れてしもてるみたいや」

未来子の腕にはギッチリと固定されているギプス。

「バチが当たったんやわ。カルタ取りに戻って、和葉や服部くんを危ない目に合わせて…」

「何言うてんの！」

未来子の元に阿知波がこちらへと歩み寄ってくる

「ありがとう、未来子くん

君は皐月会の顔とも言うべきカルタを救ってくれた。会を代表する者として感謝の気持ちはとても言い尽くせんな」

「でも会長…！これでは皐月杯に出られへん！」

「ああ、君ほどの実力者が参加出来ひんのは皐月会にとって非常に残念なことやが、今は怪我を治すことに専念すべきやないかな」

阿知波の的確な言葉に、未来子は悔しそうに俯く

来年があると、和葉が慰めようとするが、それじゃダメだと言い張る

何やら今回の皐月会の大会でいい成績を収めないとかるた部が廃部になってしまうとの事…

「元気出し、未来子」

「せやかて…」

「確かに未来子と私以外まともにカルタできる部員おらんかったしなぁ…」

和葉がぽつりと呟いたその言葉に、未来子はハッと顔を上げた

「そうや和葉！あんたが出て！」

「え！」

「私の代わりに改方学園代表として！」

「そんなん急に言われても…」

今まで大会に出たことがない和葉が、皐月会が開催する大会で果たして勝てるのだろうか…

ましてや大会には、あの大岡紅葉が出るという

すると近くから笑い声がした

「素人が大会に出て優勝狙わはるん？

いっそのこと百人一首やのうて、いろはがるたに変えてもらいましょか？」

『いろはかるたの方が難しい気がしますけど…』

なんたって取る札は絵とその文字しかないのだから