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気がつくと櫻井さんが戻ってから
そろそろ2時間が経とうとしていた
もう、お昼休みの時間
とりあえず、
コーヒーを淹れようと思って立ち上がると
すぐ後ろで、紙が落ちる音した
｢す、すみませんｯ
すぐ片付けるのでｯ...｣
どうやら、女子社員さんがつまづいて
書類の束をぶちまけてしまったらしい
それを俺は、ササッと集めて手渡した
m｢はい、これで全部だよ｣
｢あ、ありがとうございますｯ!!//｣
m｢どーいたしまして｣
少しうつむき気味で去っていく彼女を見送りながら
今度こそ、コーヒーを。と思ったのに...
耳に届いた声。
s｢松本くん、ちょっといいかな??｣
振り返りたくないけど。
それこそ彼を無視できない。
てゆーか、ここでシカトなんてしたら
俺のこの会社での存在が危ない。
m｢どーかしました??｣
s｢悪いんだけど、手伝って欲しいことがあって...
資料庫に探し物があるんだ。いいかな??｣
m｢はい、いいですよ｣
s｢ごめんな??助かる。
じゃ、行こうか｣
彼は、アイドル顔負けの笑顔で俺に言った。
はじめこそ、すれ違う社員たちに
優しく笑顔で挨拶してたくせに
人気がなくなると、ポケットに両手を突っ込んで
ヅカヅカと歩き進める
資料庫は、今の所を左のはずなのに...
m｢ちょ、櫻井さん??
どこ行くんですか??｣
背中に問う俺をフルにシカトして
たどり着いたのは、今はあまり使われない旧資料庫
櫻井さんは後ろ手で鍵をかけた
s｢さ、くらい...さん...??｣
ふと、視線が絡む
でも、そこにいるのは、
優しくて誰もが憧れる上司の櫻井さんじゃない...。
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作者名：storm quintet x他4人 | 作者ホームページ：.
作成日時：2014年10月29日 23時
