File100 危険な名探偵(祝!File100!) ページ11
「みんな焦りすぎよ。冗談よ、冗談。それとも本物が良かった?」
「なんだ……」
「おい姉ちゃん」
「何? 西の名探偵君」
「それホンマにモデルガンなんやろな?」
「触ってみる?」
服部君に拳銃を渡すと、服部君は安心したように私に拳銃を返した。本物の銃はここにあるのよね。渡す時に死角ですり変えれば良いだけだから……最も、東西の名探偵君達には気付かれているかもしれないけど。
「奥さんも、そこを動かないで下さい!」
「い、一体何が……」
「亡くなったんですよ、この家の主人、辻村勲さんがね……」
「な、なんだって!?」
「とにかく警察に連絡します! 電話借りますよ!」
ボウヤがしゃがんで遺体に触れているのを見て私もボウヤに近付いた。
「ボウヤ、どう思う?」
「あ、琳佳さん……」
「この遺体、まだ暖かいじゃない。それに唇が紫に変色し始めてる……」
「髪の毛の生え際に小さい赤い点があるよ……」
「ボウヤ、これ……」
「あ……!」
私が指差した物にボウヤが近付いて見ていると、別の人物がボウヤにぶつかった。東西名探偵君達は揃って何してんだか。
「たたた……」
「いたぁ〜。 このガキ、ウロチョロしよって!」
「コ、コナン君……」
「あんたがちゃんと世話したらんと、アカンやないか! 死体なんて、子供に見せるもんやないで!」
「ボウヤは私の助手なのよ。些細な事によく気が付くから」
「あんた、随分と洞察力や推理力に長けているやないか。何もんや?」
「ただの一般人よ。それがどうかした?」
「ただの一般人なら、こんなもん持ってへんよな!」
西の名探偵君の手にあるのは私がポケットに入れていたアーミーナイフと小型スタンガン。
「護身用だけど悪い?」
「ホンマか?」
「疑うなら信じなければ良いでしょ」
用心しないとね……。彼は侮れないわ。組織よりマシか。
「死んだのは辻村勲……五十四歳……。外交官……」
なんで毎度毎度警察に会わなきゃ行けないのよ。本当に気分が悪い。反吐が出るわ。
「遺体を発見したのは勲さんの妻、公江さん……貴女がこの書斎の鍵を開け、中に入った時には既に勲さんは椅子に座ったまま死んでいたと……? そして、彼女に仕事の依頼を受け、たまたま遺体発見の現場に居合わせた探偵というのが……」
「この毛利小五郎であります! 目暮警部殿!」
「ったく、毎度毎度なんで警察が来んのよ?」
「り、琳佳君……それは仕方無いじゃないか……」
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています!更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか? (2020年3月4日 1時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:櫻咲翼遥 | 作成日時:2017年1月5日 10時