File66 怪しい人だらけ ページ22
「お、お父さんお巡りさん連れて来たわよ!」
「……ったく、遅いぞ蘭……」
「だって──電話が通じなくて近所の人に道を聞きながら走って呼んで来たんだもん!」
こんな老人が本当に警察の役割を果たせるのかしら……。まぁ日本警察なんて所詮役立たずだけど。
「えーっと、私を呼んだのは……」
「あ、こちら毛利小五郎さんと言って……」
「ああ! あの有名な……」
「はい!」
「宇宙飛行士の……」
「違うって……」
「とにかく今日はもう遅い、事情聴取は夜が明けてからにしましょう……。殺人犯がまだこの近くにいるかもしれないので、くれぐれも戸締りには注意を!」
「何が殺人事件じゃ……。きっとありゃー、麻生さんの祟りじゃあ!」
「くわばらくわばら……」
「フン! あんな薄気味悪いピアノ……さっさと燃やしちゃえば良いのよ!」
「フッ。そうだな……あんなピアノ無くなっちまった方が良いかもしれねーな……」
「しゅ、周一……?」
「……」
どの人も怪しく見えるわ。アリバイが有っても怪しい。でも今の所容疑者は『黒岩辰次』現村長、『清水正人』村長候補当たりかしらね。
「ビックリしたわよ琳佳さん、コナン君……さっきの名推理……」
「あ、この子探偵ゴッコが好きなんですよ……」
「でも説得力が有ってみんなすごいって……」
「へー……」
「お、おじさんの真似しただけだよ! いつも仕事してるトコ見てるから……。ね!」
随分子供演技に磨きが掛かってきたわね。見てるの面白くなって来たわ。
「まー私に比べればこんなのヒヨッ子ですがねー!」
「まぁ……。そういえば琳佳さん、ファントムヴァルキリーってなんなの?」
──まだ知るべき時では無い……。
「
「そ、そう……」
蘭ちゃんや成実先生はこれで納得するわね。コナン君はそうは思わないでしょうけど。ネットでファントムヴァルキリーって調べてもロックが掛かるだけ。
「じゃー我々は旅館の方に……」
「じゃあ……早く事件解決してくださいよ!」
「ええ……」
「私、もう
「大丈夫! 私にかかればあんな事件チョロいもんですよ!」
「(良く言うよ……)」
「(こっちは分からない事だらけ……)」
38人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:櫻咲翼遥 | 作成日時:2016年12月18日 15時