46 ページ46
・
『いや…あの、ごめんなさい。お断りします。私…そろそろ』
帰りますね、と言おうとした途端に、金縛りにあったように全身が動かなくなった。
『…！！』
「…まだ来たばかりではないか。ゆっくりしていきなさい」
ルシウスはそう言って近づき、クイ、と右手でAの顎を上げた。
そして唇を重ねる。
『ん…！』
ー何の魔法をかけたんだ…っ
「私はずっと…待っていたのだよ。A」
唇が離れると、ルシウスは不敵な笑みを浮かべて言った。
ー迂闊だった。
この人はこういう人だったじゃないか。
知ってたのに…！
『ダメです…』
「どうして？」
『そんな事言って、結局別の女性と一緒になったじゃないですか…っ』
キッと睨み、力を振り絞って言った。
「…君だけを思っていたさ。でも君は…いなくなってしまったじゃないか。それに、私の立場上、そうするしかなかったんだよ。わかってくれ」
ルシウスは、哀しげにAの髪の毛を撫でながら言った。
そして再度、唇を重ねようとした瞬間
「ーっ！」
Aはその唇を噛んだ。
ルシウスの形の良い唇から、真っ赤な血が流れる。
それと同時に、魔法が解かれ、身体が動いた。
瞬時に走り出す。
ルシウスが唇を拭いながら大声を出した。
「待ちたまえ！」
Aは近くの窓から外に飛び出した。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 389人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
piyo(プロフ) - 麗さん» 麗様、読み返していただき嬉しいです。そして…めちゃくちゃ恥ずかしい！詰めが甘いですね…（汗 何か他にもありそうで怖いです、、ご指摘ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2021年5月31日 8時) (
レス) id: 1647fc4bda (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 再度読み返して気づいたのですが多分49ページの最後のところ名前変換出来ていないです (2021年5月31日 7時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
piyo(プロフ) - 麗さん» 麗様、ご指摘ありがとうございます…！！恥ずかし過ぎる…教えていただいて感謝です（泣 また何かございましたら、よろしくお願い致します。 (2020年10月26日 22時) (レス) id: 1647fc4bda (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 6ページ 名前変換出来てないところあります (2020年10月26日 19時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
piyo(プロフ) - ミントｫさん» ミントォ様、ありがとうございます！とっても励みになります。頑張って書きますね。よろしくお願いします(^^) (2019年8月14日 6時) (レス) id: 1647fc4bda (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：piyo | 作成日時：2019年7月14日 0時
