好きの意味：3 ページ39
「はい、着いたよ。起きて。」
マネージャーの声で目を覚ます。
疲れてたのか結構深く寝落ちてたよう。
....あれ？
「知念は？」
「....ああ、山田が迎えに来て先に...。」
「なんで山田？」
「着く前に、迎えに来てって知念がメッセージ送ってたみたい。」
「.....なんだそれ。」
「まあ、取り敢えず行こうか。」
なんか腑に落ちないまま、スタジオの楽屋でみんなと合流する。
「おはよー。」
「あっ！ちゃん！おはよー！」
「大ちゃん、声でかい...。」
言いながら楽屋を見渡すも知念の姿が見えない。
「...知念は？」
そう発した俺にメンバーが一斉にこっちを見た。
「え？な、なに？！」
「...知念なら薮ちゃんと飲み物買いに行ってる。」
山田のちょっと敵意を感じる視線と声色。
「....なんなの、マジで。」
そんな山田にムッとした態度を取ってしまう俺も、きっと移動中から少し機嫌が良くないんだろう。
そこでいい意味でも空気の読めない裕翔がすかさず入ってくる。
「いのちゃん！ちぃに何したのっ。」
「...は？」
それはこっちが聞きたいくらいだ。
しかしこれを皮切りに、メンバーが俺を囲んで詰め寄ってくる。
「知念から迎えに来いとかメッセージ来て、何事かと思って行ったらなんか泣きそうになってるし。」
「楽屋入ってくるなり、「宏太ーっ」って薮ちゃんとこに走って行って抱きついたかと思ったら、ずっとグズグズしてるし。」
「薮が宥めてると「いのちゃんに嫌われた」て泣き出すし。」
「....はい？」
「伊野尾くん、何があったの？」
「....んなの、俺が聞きたいわ...。」
「ちゃん、心当たりは？」
「ねえよ。」
山田が俺に敵意出してたのもなんとなくわかった。
そりゃ大好きで大事な大事な知念が、俺と何かあったんだと思ってたらそうなるわな。
誰よりも知念に過保護で甘いやつだ、仕方がない。
「いのちゃん本人もわからないって、ちぃに何があったんだろう？」
「ちょっと心配。」
「俺も知念とこ行こうかな。」
「あ、俺も。」
「じゃあ俺も。」
いやいやいや。
心配なのはわかるけど、彼も歴とした25歳の大人な男性だよ？みなさん、わかってる？
「いや、薮を待とう。」
光の一言で、慌ただしく動き出しそうだった空気が止まった。
と同時に楽屋の扉が開く。
「薮ちゃん！....知念は？」
「ああ、少し一人にさせてって。」
「大丈夫なの？一人にして。」
「まあ、だいぶ落ち着いてたし。大丈夫だろ。」
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ちぃねずみ(プロフ) - >>ゆやちね様 コメントありがとうございます。たかちねは難しいですが頑張ります。 (2018年10月29日 1時) (
レス) id: a51ac93ded (このIDを非表示/違反報告)
ゆやちね(プロフ) - たかちねのお話とかすごく好きです！ (2018年10月29日 0時) (レス) id: 866f23e461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぃねずみ | 作成日時：2018年2月14日 13時
