おかえり:5 ページ34
「へ?」
「泊まってっていいの...?」
不安そうに揺れる瞳を安心させるように「当たり前だろ。」と笑ってみせると、「ふふっ」と可愛らしい笑顔で返事をしてくれた。
後片づけのことも知念は気にしていたけど、俺としては取り敢えず早くゆっくり休んでほしかったから、気にせず寝支度するよう促した。
「りょーすけ...。」
「お?もう寝る準備できた?寝る前にこれ、飲んで。ぐっすり眠れるから。」
マグカップに注いだホットミルクを知念に差し出すと、「ありがと」と両手で受け取りそのまま口に運ぶ姿は、もはや小動物だ。
「ん、おいし...。」
「そっか、良かった。」
「....りょーすけ、どこで寝るの?」
「俺?まあ、ソファーでもいいし、寝室に布団敷いて寝てもいいし。どこかしらで寝るから知念ベッド使いな。」
「ん..わかった...。」
ゆっくり飲んでいたホットミルクを飲み干すのを見届けて、その手からマグカップを受け取る。
「じゃあ、おやすみ、知念。」
「ん......。」
なかなか寝室に向かおうとしない知念に「どうした?」と尋ねる。
「....りょーすけ。」
「んー?」
「....りょーすけも、ベッドで寝よ?」
「....えっ?」
「昔はよく一緒に寝てたし......一緒に寝よ?」
待って。
待って待って待って!
そんな、コテンと小首を傾げながら、んなこと言われたらさあ!
二つ返事で頷いちゃいますよ、俺。
「いい、の?」
「うん、一緒に寝よ。....りょーすけ、僕いなくて寂しかったんでしょ?」
「え?ああ、まあ、はい。非常に寂しかったです。」
「ふふ。.....僕もすごく会いたかったよ。」
「ちぃちゃん...っ。」
「だからね、今日はね、ずっとりょーすけとね、一緒にいたいな...って...わっ。」
こんな可愛いことを言う愛しい人が目に前にいて、抱きしめずにはいられないでしょ。
「お前...まじで可愛すぎ。」
「ふふ、知ってる。」
「速攻で片して風呂入ってくるから。」
「うん、待ってるね。」
「あ、でも、眠くなったら無理せず寝ていいからな。」
「うん、そうする。」
おでこに軽くチュッとキスを落とすと、知念は「えへへ」と可愛らしく照れ笑いをした。
最速で全てを終わらせると、少しドキドキしながらゆっくり寝室のドアを開ける。
俺のスペースをちゃんと空けて、スヤスヤ眠る知念の姿。
「あ、やっぱり眠っちゃってたか。疲れてたもんな...。」
175人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちぃねずみ(プロフ) - >>ゆやちね様 コメントありがとうございます。たかちねは難しいですが頑張ります。 (2018年10月29日 1時) (レス) id: a51ac93ded (このIDを非表示/違反報告)
ゆやちね(プロフ) - たかちねのお話とかすごく好きです! (2018年10月29日 0時) (レス) id: 866f23e461 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちぃねずみ | 作成日時:2018年2月14日 13時