へべれけ のち 計算:4 ページ26
なんだかわからないけど、僕、いのちゃんを怒らせちゃったのかな...。
原因はわからないけど、僕、いのちゃんに嫌われちゃったかな...。
「はぁ....。」
いのちゃんが大きな溜息を吐いた。
よくわからないけど、好きな人にこれ以上嫌われたくなくて咄嗟に出た「ごめんなさい」。
ああ。
こんな女々しい気持ちが僕にもあったんだな。
そんな自分が恥ずかしいし、嫌われたかもしれないという思考が、見上げていた僕の視線を少しずつ落としていき、最終的に抱き締めていたブランケットに落ちた。
「なんで謝んの?なんか悪いことでもしたの?」
「....わかんない....けど.....、いのちゃん......怒ってるみたいだから......。僕、何かしたのかなって......。」
絞り出す声が震えてしまう。
もうやだ、帰りたい。
「.....別に怒ってないよ...。」
「...でも.....なんかいつもと雰囲気違うし....怒ってるように見える、もん.....。」
最後はもうなに言ってるかわからないくらいに消え入りそうな声だ。
僕の言い分に耳を傾けていたいのちゃんは「あー....。」と天を仰いだ後、「はぁぁぁぁぁぁ...。」と一際大きな溜息を吐いた。
「...いの、ちゃん...?」
「......じゃねーし....。」
「え?なに..?」
「あーもうっ。別に怒ってた訳じゃねーし。」
「へ?.....そう..,なの...?」
恐る恐るゆっくりと視線を上げると、耳まで真っ赤にした彼の顔があって、「え?」と驚いてしまった。
「いのちゃ...,.,,」
どうしたの?と聞く前に、僕はいのちゃんの腕の中にいた。
え...?
何.....これ...。
僕....、抱きしめられてる....。
「....嫉妬....した。」
「....へ?」
「.....山田とやたらアイコンタクト取ってるし......、裕翔とめちゃくちゃ楽しそうの話してるし.....。」
「え?....いのちゃん...?」
「光はやたら知念に構うし.....。知念は俺が好きなんじゃないのかよって、ずっと今日一日嫉妬してた。」
え?
なに?なに言ってるの?
思考回路が追いつかない。
「...あの.......え?.......嫉、妬....?僕に...?」
「違う。山田や裕翔、光に。」
「...なん.......で...?」
「決まってんじゃん.....。俺が、知念のことめちゃくちゃ好きだからに決まってんじゃん。」
「え.......?」
今、なんて....?
いのちゃんが......僕を..........
好き?!
「俺がこんなにも知念のこと好きなのに、なんでお前は俺以外のとこひょいひょい行くんだよって、ずっと嫉妬してたんだからな。」
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ちぃねずみ(プロフ) - >>ゆやちね様 コメントありがとうございます。たかちねは難しいですが頑張ります。 (2018年10月29日 1時) (レス) id: a51ac93ded (このIDを非表示/違反報告)
ゆやちね(プロフ) - たかちねのお話とかすごく好きです! (2018年10月29日 0時) (レス) id: 866f23e461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちぃねずみ | 作成日時:2018年2月14日 13時