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へべれけ のち 計算:3 ページ25

なんとか鍵を探し出して、ようやく家の中へ入れた。
リビングにあるソファーへと取り敢えず連れて行く。
最後は力尽きて雪崩れ込むようにいのちゃんをソファーへ沈める。
好きな人とはいえ、さすがに僕もクタクタだ。

「いのちゃん、あとは自分でなんとかしてよ?僕もう帰るからね?」

今にも眠りそうな彼の腕をトントンと叩きながらそう告げても「んぁー....?」とよくわからない返事をするだけ。

「もう...っ。」

このままじゃ風邪を引いてしまうかもしれないから、「お邪魔します」と断りの言葉を述べてから彼の寝室へ入り、頃いい具合のブランケットを手に取った。
何度か来たことのあるいのちゃんの家。
でも、寝室に入るのは初めてで、ぐるりとその場で室内を見渡す。

「綺麗にしてるなぁ。ここでいつも寝てるんだ.......って、何言ってんのっ、僕!」

そんな事を考えてると急にドキドキし始めて、ブランケットをぎゅっと握抱きしめた。

「なにやってんだ....、帰ろ...。」

僕に珍しく、小さなため息を一つ吐く。

「なぁにしてんの?」
「?!」

寝室の扉口から急に声を掛けられて、思わずビクッと身体が跳ね上がった。

「そんなとこで、なぁにしてんの?」

再び掛けられた声にゆっくりと振り返る。

「えっと....いのちゃん....風邪、引かないようにと思って....これ....。」

そう言って抱き締めていたブランケットをゆっくり突き出す。

「ヘぇ...。優しいね、知念ちゃんは。」

扉の枠に寄りかかり、優しくも不敵な笑みを浮かべながら僕を見る、いつもとちょっと感じの違ういのちゃん。

「いの...ちゃん..?」

僕の声が合図かのように、ゆっくりと僕に近づいてくる。
僕は少しだけ怖くなって、突き出していたブランケットを再び抱き締めなおした。

「いのちゃん....?どうしたの...?」

ブランケットがなければ体がくっついてしまいそうなくらい、近くまで来たいのちゃん。
その顔を見ようとすれば、自然と上目遣いになる僕らの身長差。

「知念、それは反則....。」
「へ?」
「なんでもない。」

それって何のことを指してるんだろう。
反則って、どういうことなんだろう。
わからなくて。
でもわかりたくて。
どういうこと?と、いのちゃんを見上げたまま小首を傾げた。

「ねぇ.....。それ....、態とやってんの?」
「へ?」
「山田にもやってんの?薮や裕翔にもやってんの?」
「え?...なに...が...?」

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ちぃねずみ(プロフ) - >>ゆやちね様 コメントありがとうございます。たかちねは難しいですが頑張ります。 (2018年10月29日 1時) (レス) id: a51ac93ded (このIDを非表示/違反報告)
ゆやちね(プロフ) - たかちねのお話とかすごく好きです! (2018年10月29日 0時) (レス) id: 866f23e461 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちぃねずみ | 作成日時:2018年2月14日 13時

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