片思いにはまだ早い@yb→cn ページ19
「こーた。」
少し離れた場所から若干舌足らずな彼が呼ぶ「こーた」は、少年っぽいキラキラの爽やかさが心地良くて、俺は態と聞こえないフリをする。
「こーた、こーた。」
テケテケという擬音語が付きそうにこちらへ寄って来ながら呼ぶ「こーた」は、子供のように可愛らしく、再び聞こえないフリをする。
「こぉたぁ。」
俺の袖を摘んでクイクイと引っ張りながら呼ぶ「こーた」は、甘くくすぐったくなるほど愛らしくも妖艶で、堪らずふにゃりと笑って「どうした侑李？」と頭を撫でる。
もう24にもなる成人男性なのだが、いつまで経っても俺にとってはデビュー当時と変わらない子供のままで、ついつい甘やかしてしまうし過保護にもなるほど可愛い。
そしてそんな彼からの「こーた」が大好きで、俺はいつも何度か呼ばせてしまう。
「今日、サッカーあるでしょ？こーたんちで観てもいい？」
天然上目遣いでワクワクしたようなくりくりの瞳で見上げられたら「おう！いいよいいよー。」という返答しか思いつかない。
「じゃあじゃあ！あそこの豚肉のお店でご飯食べて帰ろっ？」
「お、いいねー。侑李、あそこのだといっぱい食うもんな！」
「だって美味しいんだもん。」
楽しそうに話す彼の頭を再び撫でてると、彼の順番が回って来たようで「いってきまーす！」とみんなに元気よく挨拶して楽屋を出て行った。
そんな彼に対して「行っといでー。」「知念ちゃん頑張ってー。」「危ないから走っちゃダメだよー。」なんていう過保護な言葉が飛び交うのは常。
鼻歌を歌いながらご機嫌で向かう彼の後ろ姿を見送る俺は、きっと素晴らしくふにゃふにゃ顔だったのだろうな。
通りすがりの光から一言「薮....キモい...。」と言われてしまった。
end.
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ちぃねずみ(プロフ) - >>ゆやちね様 コメントありがとうございます。たかちねは難しいですが頑張ります。 (2018年10月29日 1時) (
レス) id: a51ac93ded (このIDを非表示/違反報告)
ゆやちね(プロフ) - たかちねのお話とかすごく好きです！ (2018年10月29日 0時) (レス) id: 866f23e461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぃねずみ | 作成日時：2018年2月14日 13時
