俺たち結婚できるって。【及川徹】 (ページ2)

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Aside

〜小学校6年生の3月〜

お母さん『A。お母さん再婚したいの。』

『え、？』

私は驚きを隠せなかった。
前の父はお母さんをストレス発散玩具にしていた。
毎日殴っていた。毎日お母さんは泣いていた。
私は見過ごすことも出来ず止めに入るがお父さんは止まらなかった。私が何度も殴られる光景に耐えられなくなったお母さんは離婚を決意。
これは小学生3年生の時のお話。
私は再婚してお母さんが幸せになるなら大賛成だ。

『お母さんが幸せになるならいいと思うよ』

お母さん『ほんと、？！じゃあ、早速明日及川さんの家に会いに行くんだけどAも来てくれないかしら！！』

『分かった。』

お母さん、、嬉しそうだな、お父さん、、優しい人であって欲しい。お母さんを壊さないで欲しい。

『明日何着てこうかなぁ』

自室でそんなことを考えながらクローゼットに向かう。
中学校は今決まったところじゃなくなるのか。
んー、みんなと離れるのやだなぁ、でもお母さんの幸せ第1！！

お気に入りのパーカーにショーパン、流石に寒いのでニーハイをベッドの横に置き、眠りについた。

土曜日の朝。

新しいお父さんと会う日。

お母さん『そうだ！！及川さんの家ね！中学二年生の男の子がいるんだって！！お兄ちゃんができるわね！！』

お兄ちゃん、
正直嬉しかった。
私は甘えられる存在がいなかったからだ。
3人家族の時はもちろん。お母さんと2人だと尚更。迷惑をかけないように甘えたい衝動を押えてきた。
お兄ちゃん、いいひとだったら思いっきり甘えてみたい。

お母さん『、怖いわよね』

『うん、お母さんが幸せになれるか不安だよ』

お母さん『でもとてもいい人なの。だから安心して。』

『うんっ！！』

タクシーで新しいお父さんの家に向かった。