安室透にデコチューされるところから始まる話

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『え、あの…安室さんとは付き合ってないです、けど…？』
「ええっ！？そうなんですか！？」
「はは…。付き合ってはないですね」
「嘘でしょ！？あんなにラブラブな会話だったのに！？あ！私、鈴木園子です！！どうやってこんなイケメンを落としたんですか？」
『え゛！？ど、どうやってって言われても…』
「ちょっと園子！Aさんが困ってるじゃない。あの、私、毛利蘭です。藤森Aさんですよね？梓さんから笑顔が素敵な人だってお話を聞かせてもらいました」

自己紹介したのは、カチューシャをつけた女の子と、黒髪のロングヘアーの高校生くらいの女の子たち2名。

待って。
ポアロに入ってきた時も思ったけど、いざ近くで見るとこの子たちも超可愛い。
スタイルがめっちゃいい。お肌ピチピチ。
若いっていいわね。羨ましい。

「ねえねえ、本当に2人とも付き合ってないの？」
『うわっ！？コナンくん…。急に出てこないでよ。びっくりしたじゃない』

ひょこっと現れたのは、さっきまでボックス席に座っていたはずのコナンくん。
この子ってよく私の不意をついて登場するわよね。
私が工藤邸の前でこけた時もいつのまにかそばに立っていたし、お風呂場のドアを開けた時もいきなりだったし。
なんだか少し怖いんだけど。
気配を消すのが上手いのか、私が気づかなさすぎるのか…。
とにかくもっと堂々と現われてほしいわね。

「ねえ、本当に付き合ってないの？」
『本当よ』
「本当の本当に？」
『本当の本当』
「嘘ついてないよね？」
『ついてないわよ。どうしてそんなに何回も聞くのよ。付き合ってないって言ってるじゃない』
「そうよガキンチョ。しつこい。あっち行ってなさい」

園子ちゃんがグイッとコナンくんの襟を引っ張る。
それにもかかわらず、そこから離れないコナンくん。

今日のコナンくんは一体どうしたのよ。
なんでそんなに疑ってるの。
そんなに私と安室さんとが付き合ってないことが信じられないのかしら。
どちらかと言うと、こんなイケメンとなんて付き合ってないよって言われた方が納得しやすいだろうに。

一体なにを考えているのやら。という目を向けると、コナンくんはこう言い放った。

「付き合ってないなんておかしいよ。だって僕、見ちゃったんだもん。安室さんとAさんがキスしてるところをね」

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