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やけに静かに感じられた部屋に、安室さんの声が響き渡る。
無意識に出てしまったその言葉に、自分で言ったはずなのに、一瞬頭が真っ白になってしまうほどに驚いた。
「……今、するのか?」
『え、あ、……ちょっと、だけ』
します。と消え入るような声で呟く。
なんとなく気まずくなって、安室さんの服へと視線を落とす。
って、いやいや、どうして私がなんとなく居心地が悪くならなきゃいけないの。
私は何も悪いことなんてしてないじゃない。どちらかというと安室さんの方が悪くて……
待って待って。悪いって何よ。別に安室さんは私の彼氏ではないんだし、探偵のお仕事で女性と一緒にいることだって多々あるじゃない。
だから、誰が悪いとかそういうのはなくて、私が勝手にそれに気付いて、気にしてただけで。
「……悪かった」
『いえ。こちらこそ』
空気がさらに重くなった気がした。
さっきまでの明るい雰囲気なんてかけらもなくて、何か言わなきゃと思っても喉に突っ掛かったように出てこない。
安室さんから香る香水と同じものを誰かがつけていたような気がしたけれど、それが誰かを思い出そうとする気力も無くなってしまった。
「そろそろ寝た方がいいですよ」
『そ、うですね』
ぱさりとかけられた掛け布団にもぞもぞと顔を埋める。
完全に無意識だったとは言え、彼氏でもない安室さんに女物の香水の匂いがするだなんて、少しでも言ってはならなかった。
だって、安室さんに惚れている私がそんなことを言ったら、『誰といたの』『その女の人と何をしてたの』『女物の香水をつけないで』という思いを少なからず含んでいると考えられるだろう。
そう思う権利など私にはないのに。
『ごめんなさい』
「……、俺だって以前に似たようなことを言ったことがあるから、お互い様だ」
安室さんの表情は、彼が下を向いたことと、彼のさらさらの髪の毛に隠れて見えない。
でも、あまりよろしくない表情をしているのはなんとなく分かった。
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花松ロン(プロフ) - 初めまして。一気読みさせていただきました!!超面白くて、もう2人の関係にニヤニヤが止まりません笑 更新楽しみに待ってます!! (2023年2月23日 23時) (レス) @page37 id: 3241c90ca3 (このIDを非表示/違反報告)
霜月千(プロフ) - 現在一気読みしているんですがめっちゃんこ面白いです‼︎更新楽しみにずっと待ってます (2022年5月15日 12時) (レス) id: daaa59ce20 (このIDを非表示/違反報告)
いちごきゃらめる(プロフ) - めちゃ面白かったです!更新楽しみにしてます (2021年2月24日 17時) (レス) id: 654b6b5b60 (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです!続きが気になるとこで終わっている....続きがめっちゃ気になります!いつか更新して頂けることを願っています!ぜひよろしくお願いします!これからも応援してます!!!!!!!!! (2020年9月13日 16時) (レス) id: 03b3e3161b (このIDを非表示/違反報告)
はりねずみ。(プロフ) - まなさん» ありがとうございます!番外編の後に本編も必ず更新する予定なので、気長に待って頂けると嬉しいです。 (2020年6月24日 0時) (レス) id: f57cf1299c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はりねずみ。 | 作成日時:2019年3月22日 12時