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「……俺のこと、嫌い？」
『ェ』
なんか、めっちゃ効果抜群だったんだけどどうしよう。めっちゃ効くじゃん。嘘だろ。めっちゃ効くじゃん。
予想外の反応に思わずぽかんと安室さんの顔を見ていると、だんだんよくわからないものが見えてきた。
あれは、耳？
安室さんの頭に耳が生えているのが見えるな？
捨てられた子犬のように悲しげに垂れている耳が見えるよ？
いや、幻覚か。落ち着けA。
そろそろやばい。一回落ち着け。
「…はぁ〜〜……」
『ひぇ、あ、安室さ…』
私がよく分からない幻覚を見て混乱し始めた時、急にパタンと私の上に倒れこんできて、そのままぎゅうっと私を抱きしめた安室さん。
首にあたる安室さんのさらさらとした髪の毛がくすぐったくて、身を捩った。
それと同時に、ふんわりと香水の香りが鼻孔をかすめて…
……ん？
安室さんって香水なんてつけてたっけ…？
しかもこの匂い、どこかで……。
「…やっぱり、俺じゃなくて沖矢昴の方が好きなのか？」
『…え？』
「Aが頼るのはいつも俺じゃなくて、沖矢昴の方だろ。俺のことは嫌いで、あいつのことは好きなのか？」
『なっ、そんなことはっ…』
とんでもないことを言い出す安室さんに、香水のことなんて一瞬で頭から抜けていった。
何言ってるんだ安室さんは。
違う。違う。そんなことない。
そんなことあるわけがないじゃないか。
たしかに安室さんより沖矢さんを頼ることの方が多いけど、それは安室さんがいつも忙しそうにしていて目の下にクマをつくっているからであって。
現に今だって、すっごく深く刻み込まれたようなクマがあるし。
私のせいで安室さんの睡眠時間を今以上に削るなんてことはしたくはなくて。
だから、昴さんを頼ることの方が多くなるのであって、安室さんが嫌いだとかそういうわけじゃないのに。
というか、あの時、工藤邸のお風呂場で好きだって私言ったじゃん。
安室さんが好きだって。
昴さんは家族みたいなものだし、私が安室さんに抱く思いの好きとは種類が異なるし。
怖いくらいに頭がキレる安室さんのことだから、このことには気がついてると思ったんだけど…。
そう言えば、口ではちゃんと伝えれてなかったかも。
そう考えながら、私は顔のすぐ横にある安室さんの頭をふわりと撫でた。
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花松ロン(プロフ) - 初めまして。一気読みさせていただきました！！超面白くて、もう2人の関係にニヤニヤが止まりません笑 更新楽しみに待ってます！！ (2023年2月23日 23時) (
レス) @page37 id: 3241c90ca3 (このIDを非表示/違反報告)
霜月千(プロフ) - 現在一気読みしているんですがめっちゃんこ面白いです‼︎更新楽しみにずっと待ってます (2022年5月15日 12時) (レス) id: daaa59ce20 (このIDを非表示/違反報告)
いちごきゃらめる(プロフ) - めちゃ面白かったです！更新楽しみにしてます (2021年2月24日 17時) (レス) id: 654b6b5b60 (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです！続きが気になるとこで終わっている....続きがめっちゃ気になります！いつか更新して頂けることを願っています！ぜひよろしくお願いします！これからも応援してます！！！！！！！！！ (2020年9月13日 16時) (レス) id: 03b3e3161b (このIDを非表示/違反報告)
はりねずみ。(プロフ) - まなさん» ありがとうございます！番外編の後に本編も必ず更新する予定なので、気長に待って頂けると嬉しいです。 (2020年6月24日 0時) (レス) id: f57cf1299c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はりねずみ。 | 作成日時：2019年3月22日 12時
