過去4 ページ26
審査員2「(・・・まさか、これ程とは。繊細なタッチに、柔らかく動く指先。母親そっくりだ。楽譜通りにも弾けている。・・・・・咲かせないには惜しい才能だ、これは。)」
もうすぐ、ラスト。
すっかり暖まった指先は自分でも驚くほど動く。
私、ちゃんと弾けてる。
お母さんがちゃんと見ててくれるからかな。
ああ、もう終わっちゃう。
最後の音を弾き終わる。
割れるような拍手が起こった。
少し驚きながら観客席を見ると、お母さんを見つけた。
お母さんは泣いていた。
私を見つけると、微笑んでくれた。
私にはその涙の意味は分からなかったけれど、嬉しかった。
はあ、はあ・・・
息を切らしながら廊下を走る。
ロビーへの扉を開けて、ロビーを見渡すと、ソファーの前にお母さんが立っていた。
お母さんは私に気付くと、腕を広げた。
走って躊躇なく抱きつく。
お母さんは少しよろけながらもしっかりと抱きしめてくれた。
母「あかり、頑張ったね。上手だったよ。」
『うん、お母さんのおかげ。』
母「あかりが頑張ったのよ。」
『でもね、弾いてるとき、お母さんの声が聞こえたの。』
母「そうなの？」
『うん！だからありがとう。』
お母さんは微笑む。
しばらくして、結果が貼り出された。
『お母さん！あかりの名前ある！』
母「おめでとう。次はアジア大会だね。」
『そうなんだ、頑張るね！』
何処かでは歓喜の声が聞こえた。
また、何処かでは泣き声が聞こえた。
ここにいる人で、努力してない人なんて居ない。
私の努力は足りていたのかな。
でも、それはきっとこの結果が示してくれる・・・はずだよね。
私の初めてのコンクールはショパンコンクール。
結果は地区大会で金賞、全国大会で金賞、アジア大会で銅賞だった。
優子さんやお母さんは大健闘だったと褒めてくれたけど、
次は、アジア大会で金賞を取りたい。
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おしお - それにあかりもですね・・・。あの美女2人の容姿めちゃめちゃ好きなんです・・・。 (2020年2月18日 22時) (
レス) id: 12731af34f (このIDを非表示/違反報告)
おしお - はい！ハニレモ大好きです！芹那ですよね笑「那」の部分だけ変えて他はまんまモデルにしました。不快に思わせてしまったならばすみません・・・ (2020年2月18日 21時) (レス) id: 12731af34f (このIDを非表示/違反報告)
あゆ - 急ですみません。 あの、八二一レモンソーダ読まれてますか？ (2019年11月9日 0時) (レス) id: d5865b86c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おしお | 作成日時：2018年10月9日 15時
