ピアノとバレー (白布 賢二郎)

授業 ページ18

佐「はーい、席つけー。ホームルーム始めるぞー」




そう言いながら佐々木先生が入ってきた。







一通りホームルームが終わり、次は今日の連絡だ。




佐「分かっていると思うが、今日の1、2時間目は学校の施設見学だ。3時間目以降は授業。
動き確認しとけよー、以上。」









1、2時間目 〜学校見学〜




芹「改めて、ホント広いよね白鳥沢。」




『そうだね。今日だけじゃ覚えられなさそう』




芹「あっ！ねえ見てあかり、馬いる！」




『わあ！ホントだ。すごい！』




芹「アレはコンサートホール？おっきいね〜」




『ね〜、いつ使うのかな。』





その他にもいろいろな施設を回って。




気付けば2時間たっていた。





私が一番驚いたのは、




校庭が陸上競技場みたいだったことと、



体育館が6つもあることと、



ピアノが10台あることと、



あと馬かな！








3時間目 〜古文〜




最初の授業は古文。




私は古文が好きだし得意だから、嬉しかった。





先「皆さんの古文を担当します、竹田久美子です。よろしくおねがいしますね。」




竹田先生はベテランのようで怒ると怖そうだ。




怒られないように頑張ろう。




竹「ではまず、教科書に入る前に中学のおさらいをしましょう。」




竹「そうですね・・・枕草子、方丈記、徒然草の作者名と作られた時代を答えてもらいましょうか。」




流石は進学校といったところか、この程度の問題には動じない。




竹「最初に、枕草子、駒野くん。」




駒「清少納言で平安時代です。」





竹「正解。次、方丈記、山本さん。」




山「はい、鴨長明で・・・鎌倉時代？」




竹「正解ですが、疑問形では完璧とは言えませんね。復習しておきなさい。基本ですからね。」




山「はい。」




竹「最後、菅野さん。徒然草。」




芹那だ・・・




芹「兼好法師で鎌倉時代です。」




竹「正解です。では次は少し難しいのにしましょう。華原さん。」




『は、はい。』




竹「枕草子の春と夏を暗唱してください。」




この問題には流石にクラスの数名が焦った顔をする。




でも、




『はい、・・春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際。少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。夏は夜。月のころはさらなり、闇もなほ、蛍の多く飛びちがいたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。」

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