110 ページ13
・Aside
別館に移動できる
長い大理石の廊下を、
イライラを抑えながら
早歩きで進んだ。
あんなのデタラメだ。
広臣くんの言葉は、あたしには
100パーセント嘘だって分かる。
＿＿＿＿＿＿ 分かるけど、
遊びだなんて言われたから、
心に生まれる小さな不安の塊。
＿＿＿＿＿ もし、本当に先輩が
遊びとしか思っていなかったら
A「 ……どうしよう 」
歩くスピードがどんどん
遅くなって、あたしは
その場に立ちすくんだ。
＿＿＿＿＿＿ ダメだ。
信じる人は、片寄先輩だ。
あたしはまた歩き出して、
隣の館の先輩の部屋のドアの
前までようやくたどり着いた。
大きな緑色のドア。
金色の装飾で縁取られている。
初めて入る、先輩の部屋。
高鳴る胸を抑えつつ、
小さくドアをノックした。
「 はい 」と聞こえた
小さな先輩の声。
一度深呼吸をしてから、
あたしはドアをゆっくりと開けた。
隙間から恐る恐る覗くと、
薄暗く照らされる
先輩の横顔が目に入った。
A「 …先輩 」
少し驚いた様子で、
こちらを見る先輩。
涼太「 お前か 」
いつも通り意地悪な口調だけど、
どこか元気がない。
A「 …先輩、さっきの
気にしないでください 」
大きな部屋の
大きなダウンライトは
ソファに座る先輩を照らす。
涼太「 …ごめんな。
俺、お前のこと、
分かったつもりでいたけど 」
真面目な声で、
涼太「 全然分かってなかったよ 」
そんなこと言わないで。
先輩に駆け寄ったあたしは、
ソファに座る先輩を
力いっぱい抱きしめた ＿＿＿＿＿。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 476人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桃奈(プロフ) - めっちゃめっちゃ面白いです！今日、初めて読んだんですけど１日中ずーーっとハマって読んでました！！お願い終わらないでーーって思ったらまだ続きがあって最高！！！って思いながら読んでました笑笑めっちゃ元気が出ます！これからもたくさん出してください！！ (2018年3月3日 17時) (
レス) id: c548fb977d (このIDを非表示/違反報告)
新・ぴきりんた(プロフ) - 1030jiguiwaさん» コメントありがとうございます〜！★ とても元気が出ます！^^ パート４も出来次第、またよろしくお願いします！＞＜ (2017年6月7日 21時) (レス) id: c4437e8d43 (このIDを非表示/違反報告)
1030jiguiwa - ものすごく面白いです！！いつも見てます！！！これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます(*´∀`*)ノ (2017年6月7日 21時) (レス) id: f0c91ee6da (このIDを非表示/違反報告)
新・ぴきりんた(プロフ) - bamkero4181さん» ああああ！ご指摘ありがとうございます！！！ (2017年6月4日 23時) (レス) id: c4437e8d43 (このIDを非表示/違反報告)
bamkero4181(プロフ) - 涼太くんが「そのままの先輩がいいです」って言ってますよ！w (2017年6月4日 23時) (レス) id: 8eaa41004d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴきりんた | 作成日時：2017年5月11日 19時
