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ar side
重い足を引きずりながら研究室に着いて。
まだ居ないでくれ、と変な願望をかけながら扉を開けると願いは呆気なく散った。
in「..お、だいちゃん」
部屋のど真ん中には、ヒラヒラと手を振りながら胡座をかくいのちゃん。
『......なんか、ごめん』
自然と出た言葉は何故かそれで。
だって、いのちゃんは数少ない友達だから。
in「いいよぉ、俺がやりたくて来たんだから」
ふわふわと笑いながら服を着崩す。
てっきり、同じ意味で捉えてると思ってたのに...。
俺はこの時、その言葉の本当の意味を知らなかった。
in「.....はい、いいよ。吸って」
するりとはだけたシャツから覗く細い首筋。
可愛い外見に似合った、雪みたいに真っ白な肌。
線が細くて、折れそうなほど華奢な肩。
全てが重なる。
それでも、脳に浮かぶあいつを必死に消し去って首筋に歯を寄せた。
『.....っ、』
牙を刺そう、そう思った瞬間。
香水か、柔軟剤の甘い香りがふわりと鼻をかすめる。
酔わせるくらい、甘ったるくて。
でも、俺の頭に浮かぶあいつの顔はこの甘い香りの様に明るくはない。
俺の記憶にあるあいつは、青白い顔で泣きながら息絶えだえに震える姿だけ。
ただの一度も、あいつの笑った顔を見たことがない。
in「...だいちゃん？」
『っ、ぁあ...ごめん』
戻りかけた歯を再度出して、血だけに集中する。
何とも言えない気持ちが現れたのか、思うままに牙を沈めると上の方から「いっ.....、っ...」と歯を食いしばる音が聞こえた。
じゅ、と血を吸い込むと生暖かい血液が口内に流れる。
........ふつう、だな。
血...所謂、鉄の味。
不味くもなけりゃ、上手くもない。
まぁそこら辺の女よりかは上手いけど。
あいつのは甘くて、蜂蜜みたいだったのに。
いつからこんなに何も感じなくなったんだろう。
ある程度体が保てるくらいに飲むと、口を離した。
傷が残らないようちゃんと舐めて。
...あいつには、こんなのした事もなかったな。
『っ、.....ありがと』
in「もっと飲んでよかったのに...」
『いや、さすがにいいよ.....』
in「.....あいつのはいっぱい飲んで、この後もするくせに？」
『へ...？』
in「.....俺のことも抱いてよ、だいちゃん」
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ぶたのすけ(プロフ) - 花奏さん» ありがとうございます！私も言われて始めて気づきました.........！至らぬ点もあると思いますが、これからもよろしくお願い致します！ (2020年2月3日 22時) (
レス) id: 3bbe1d2ec0 (このIDを非表示/違反報告)
花奏(プロフ) - 赤星おめでとうございます！これからも応援させていただきます！ (2020年2月3日 20時) (レス) id: ed1d1a00c3 (このIDを非表示/違反報告)
ぶたのすけ(プロフ) - かぷなさん» はじめまして！凄く嬉しいです、本当にありがとうございます！ (2020年1月22日 7時) (レス) id: 3bbe1d2ec0 (このIDを非表示/違反報告)
かぷな - はじめまして！有岡くんのキャラ、今まで読んだ小説の中で一番好きでした。すごく文章構成も上手で尊敬してます！これからも頑張ってください！ (2020年1月22日 6時) (レス) id: 5f37aa5d10 (このIDを非表示/違反報告)
ぶたのすけ(プロフ) - 花奏さん» 花奏様、コメントありがとうございます！そう言っていただけて何よりです！応援本当にありがとうございます。 (2020年1月15日 19時) (レス) id: 3bbe1d2ec0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぶたのすけ | 作成日時：2019年12月18日 19時
