Personaの沈黙.2【JK】 (ページ30)

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私の怒りは冷めやらぬまま、ライブ初日を迎えた。
ライブの日はマネージャーもヘアメイクも衣装係もみんなめちゃくちゃに大変でずっと動きっぱなしだった。

お弁当や水を渡したり(グクさんとテテさんには素っ気なくノールックで。)最終チェックの場で他の方に指示したり本当に大忙し。

開演の時間が近づいてきて、私は日本語を話せるので会場案内の役を任されていたので表に出ようとドアに手をかけた時。

『ああ、本当に楽しみ！早く会いたいなぁ。』

私の大嫌いな声が聞こえてきた。

たった一言でも、声を発するだけでも分かる程に聞いてきて、大嫌いな声。

『本当ね～、久しぶりだもんね。』

『あ、ママ～そういえばさ、Aってどこ行ったの？』

なんで、よりによって私の話題が出るの？
私の大嫌いな叔母さんと従兄弟の声。

『知らないわよ。あんな奴のこと。どっか行ってんじゃない？』

『家にいさせたらまだギリギリお金入ってきてたんじゃない？』

『まあね、でも勝手に出て行ったんだからどこかで野垂れ死のうとしったこっちゃないわ。あの子の親と一緒ね。』

死ぬまで聞くことの無い声だと思ってたのに。
お母さんの事までバカにされて、この人達はどれだけ私を惨めにすれば気が済むの？

私はもうどこかに行ったであろう2人の言葉を聞き、ずっと扉を開けられないでいた。