お披露目 ページ50
side無し
一週間はあっという間に過ぎ、婚約発表の日を迎えた
オビもイクミも準備に忙しく、顔を合わせるのは寝る直前にバルコニーからオビが来て
”おやすみ”と挨拶するくらいだった
当日お披露目の衣装を、エマに手伝ってもらい着付けてもらっていた
エ 「イクミ様 とても御綺麗です！オビ様もビックリなさいますね♪」
貴方 『エマ！ありがとう♪少し緊張するわ...今日はパーティーの後、ゼン兄様達と会う予定
だから、エマは先に休んでいいわ。今日は準備ありがとう♪』
そんなやり取りをしていると、迎えが来た
エ 「イクミ様...本当に御綺麗です...おめでとうございます！行ってらっしゃいませ」
エマは涙を溜め、深々と頭を下げて見送った
＊＊＊＊＊
イ 「今日は、イクミの婚約発表をする為に集まってもらった」
イクミとオビは、イザナに促され前へと出て並んだ
その瞬間、会場内がざわめき出した
”なぜ、ゼン殿下の側近が” ”そんな身分でもなかろう” ”これはめでたい！”
こうなる事を予想していた...だから手を打っておいたのだ問題はない
イ 「この婚約に異議のある者は、今此処で申し出よ！」
男 「恐れながら申し上げます」
一人の貴族が名乗りをあげた。以前イクミとの縁談を望んでいた家の者だった
その様子をみてゼンは(本当に恐れを知らん奴だな...)と思っていた
イ 「なんだ？言ってみろ」
やや温度の下がった声音で、イザナは発言を許可した
男 「はぃ...その者はゼン殿下の従者ですよね？身分が釣り合っていないのではない
でしょうか...もっと相応しい身分の者がいるのではないでしょうか...」
男は恐る恐るではあったが、最後まで言い切った
イ 「オビの身分が低いと言うんだな？あなたの爵位は、伯爵だったかな？以前縁談を
申し出ていたな？」
イザナの言葉に男は、”そうでございます” とやや緊張気味に答えた
イ 「ならば問題はない この者は、あなたより身分が上だ...そうだろう？ハルカ候」
ハ 「はい。オビは私の義子でございます」
二人の発言に再び、会場はざわめいた
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作者名：193 | 作成日時：2023年5月2日 17時
