赤髪の白雪姫オリジナルストーリー３ (ページ43)

今日:35 hit、昨日:0 hit、合計:5,446 hit

絆ページ43

side無し

　エマがイクミの世話係になって、１ヶ月が経った

　エマは毎日イクミの髪を整え、着替えを手伝い、移動の際は支えていた。
　イクミはリハビリをする為に薬室に行き、左手は軽い物であれば持てるようになった

　リハビリを兼ねて、食事もナイフとフォークを使うようにした

　歩行もリハビリを続け、杖をつけば一人で歩けるようになった

　当初周囲のエマへの当たりは強かった...しかしエマはそれを受け入れ、イクミに全てを
　捧げていた。そんなエマの姿勢に、周囲は少しずつではあるが受け入れ始めていた

イ「オビ...エマが世話係になって１ヶ月だ。お前はどう判断する」

　オビはイザナの部屋に呼ばれていた

オ「そうですねぇ...隠密からも報告を受けているとは思いますが、もう監視を外しても
　いいんじゃないですかねぇ」

イ「まぁ、お前がそう言うならそうなんだろうな。最近はエマに任せて、側を離れる事も
　増えたみたいだしな。エマはもうイクミの敵ではないと判断したと言う事か？」

オ「はい...彼女は周囲からの強い当たりにも耐え、受け入れ、全てをイクミ嬢に捧げて来た
　そんな彼女はもう敵ではない。むしろあの事件があったからこそ、今の二人の絆は
　強いですよ♪エマは自分の命に代えてでも、イクミ嬢を守るでしょうね」

オ「まぁ、守られるだけの王女じゃないですけど♪」

イ「そうか...最近は剣の稽古を再開したようだしな。まったく、たくましい王女だよ
　オビ、今日をもって監視を終了する。ゼンにも伝えてくれ」

オ「承知しました。じゃ俺はこの辺で♪」

イ「そうだ、オビ。──...する。二人とも心の準備をしておくように」

＊＊＊＊＊

オ「主～！兄殿下から伝言です！今日をもってエマの監視を終了するそうです♪」

ゼ「おーやっとか...まぁ、もう問題ないだろ」

　ゼン達もエマの働きを見てきた。この先イクミの支えとなるだろうと思っていた

オ「あー、それと...──...って言われました」

ゼ・キ・ミ「「「！」」」

ゼ「ついにか...そうか...はぁ...」

オ「えーっ！！主？！なんです？！その反応は！」

キ「取られるみたいで、寂しいんでしょ」

ミ「イクミの事大好きだもんな...」

ゼ「......」